2011 Fiscal Year Annual Research Report
アディポネクチン産生細胞シートを用いた心不全治療法の開発
Project/Area Number |
22659251
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
澤 芳樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00243220)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉谷 徹 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90448035)
上野 高義 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60437316)
坂口 太一 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (10467574)
宮川 繁 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70544237)
白川 幸俊 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20457013)
|
Keywords | Drug delivery system / 劇症型心筋炎 / アディポネクチン / Cell therapy |
Research Abstract |
これまでの検討において、脂肪由来前駆細胞から人工的に分化誘導したアディポネクチン産生シートがラット実験的自己免疫性心筋炎モデルにおいて、急性期の炎症および免疫抑制効果、慢性期の線維化抑制効果を介して心筋炎の進展を抑制することを確認した。細胞シートから産生されるアディポネクチン、HGF、VEGFのパラクライン効果がその主要な機序と考えられた。また分化誘導を行っていない脂肪由来前駆細胞から作成した細胞シート(脂肪由来前駆細胞シート)はIN VITROにおいてアディポネクチン産生能を認めなかった。さらにIN VIVOにて分化誘導を行ったアディポネクチン産生シートが脂肪由来前駆細胞シートに比し自己免疫性心筋炎ラットの進展を有意に抑制することを確認した。 本年度はラット実験的自己免疫性心筋炎の進展において中心的役割を果たすCD4陽性T細胞に対するアディポネクチンおよびアディポネクチン、HGF、VEGFを含有するシート産生サイトカインの効果を検証した。自己免疫性心筋炎を導入したラット脾臓よりCD4陽性T細胞および樹状細胞を単離後、共培養を行った。特異的抗原刺激にてCD4陽性T細胞の活性化を認めるも、アディポネクチンおよびシート産生サイトカイン存在下ではT細胞活性化が有意に抑制された。またT細胞産生サイトカイン(IFNr・IL17)の減少も確認した。以上よりアディポネクチンおよびシート産生サイトカインが直接的にCD4陽性T細胞免疫を制御する可能性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)