2022 Fiscal Year Research-status Report
看護基礎教育における感染予防技術の教育プログラム開発と学習効果の検証
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22K10676
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
飛世 真理子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (70847285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 しのぶ 千葉大学, 大学院看護学研究院, 准教授 (90292680)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 感染予防 / 看護技術 / 無菌操作 / 微粒子エアロゾル可視化システム / 看護基礎教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、感染予防の看護技術教育に「微粒子エアロゾル可視化システム」を導入し、学生の技術修得状況の検証を通して、感染予防技術修得に必要な構成要素を明らかにし、教育プログラムを開発することを目的とする。 2022年度は計画通り、看護基礎教育における無菌操作技術の習得に微粒子エアロゾル可視化システムがもたらす学習効果の解明に向けた取り組みを行った。本論文は、2023年7月にICN国際学会に発表予定であり、8月に原著論文として日本シミュレーション医療教育学会学術誌に掲載が決定している。 具体的な研究内容は、介入研究を用い、A大学看護学部で無菌操作の技術を初めて履修する研究同意の得られた2年生81名を対象とした。学生をシステム介入群と対照群の2群に分け、無菌操作の演習を2回実施した。技術試験後、学生に無菌操作の技術習得に向けて必要な知識、技術は何かを群毎に質問紙調査した。得られた回答は分析の視点を定め群毎にコード化し、類似性、異質性に基づき分離、統合しカテゴリ化した。 質問紙は72名より回収し、介入群36部、対照群36部であった。分析の結果、介入群は12カテゴリ、対照群は9カテゴリに集約された。システムの活用は、単に技術の上達を目指すのではなく、学生が看護技術を対象のために使う技術であることを認識し、適切な行為に向けた判断力を養うことができ有用であることが示唆された。 現在は、看護基礎教育における感染予防技術修得に向けた教育プログラムに着手する段階であるとともに、医療職者の感染予防行動について実態調査の準備を進めている。医療職者の感染予防行動の実態が明らかになることで、看護基礎教育のみならず医療職者の継続教育も含めた教育プログラムを開発するための基礎研究になると考えている。2021年度より文部科学省は感染症医療人材養成事業を推進しており、本研究成果は医療人材養成に貢献できると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は、研究計画通り、感染予防の看護技術教育に「微粒子エアロゾル可視化システム」を導入し学生の技術修得状況の検証を行い、感染予防技術修得に必要な構成要素を明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、感染予防技術修得に向けた教育プログラム開発を行う。 また、看護基礎教育にとどまらず、医療職者の感染予防行動についての実態調査を行う予定である。
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