2023 Fiscal Year Research-status Report
自動追跡ロボット技術と超高速三次元イメージング技術の統合による脳動作原理の解明
Project/Area Number |
22KK0100
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
木村 幸太郎 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (20370116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武石 明佳 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 理研白眉研究チームリーダー (30862007)
大友 康平 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (40547204)
堤 元佐 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設), 生命創成探究センター, 特任助教 (60782422)
高橋 光規 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (30788922)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
脳研究は現代生命科学における一大重要分野であるが、脳の動作原理の詳細は不明な点が多い。本研究では、米国コロンビア大学・ヒルマン教授らが開発した超高速三次元イメージング顕微鏡(SCAPEシステム)と、研究代表者・木村の自動追跡型ロボット顕微鏡を統合し、モデル動物・線虫C. エレガンスの脳全体の神経細胞活動と行動を網羅的かつ自動的に計測する世界で唯一の自動追跡型超高速三次元イメージングロボット顕微鏡を開発することを目指す。これにより、脳機能に重要な活動カスケードの全体像を世界で初めて解明することが可能になる。本研究で確立した手法をさらに発展させることで、カルシウムイメージング・高密度神経プローブ・機能的MRIなどによって高等動物やヒトの脳から得られた大規模神経活動データから重要な神経活動伝達経路を正確に推定する技術の開発にも貢献できる。 当該年度は、まず研究分担者・大友康平博士と共にヒルマン研を再度訪問し、研究室メンバーと議論を重ねてSCAPEシステム実機の詳細な情報を得た。帰国後にSCAPEシステムのための光学部品を購入し、組み立てを開始した。しかしこの過程において、報告されたSCAPEシステム 2.0の光学系そのままでは本研究に用いることができないことが発覚したため、現在新たな検討を行っている。 また、本光学系を用いて行動中の線虫の全脳神経活動を計測するためには、アリーナ型のマイクロ流体装置が必要である。そこで、当該装置の開発経験のある高橋光規博士との共同研究を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SCAPEシステムに関しては新たな検討の必要性が生じたが、マイクロ流体装置に関する新たな共同研究が始まったため。
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Strategy for Future Research Activity |
SCAPEシステムの基幹部分を確立し、対物レンズによる光学像の変化を詳細に検討する。平行して自動追跡型ロボット顕微鏡システムとの統合も行う。
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Causes of Carryover |
SCAPEシステム構築にあたり、開発元そのままの設計では本研究に用いることができず、条件の再検討が必要であることが判明したため。
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Research Products
(8 results)