2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23591624
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
武居 公子 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90325861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上里 博 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10137721)
稲嶺 盛彦 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90437989)
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Keywords | シグナル伝達 / 有棘細胞癌 / 予後マーカー |
Research Abstract |
皮膚有棘細胞癌のマウスモデル細胞株である低転移株と高転移株を用いたマイクロアレイ解析により皮膚有棘細胞癌の転移のマーカーとなる候補分子を同定した。得られた候補分子の発現を臨床検体を用いた免疫染色で解析した結果、ケラチン8/18及びvery low density lipoprotein receptor(VLDLR)の発現と皮膚有棘細胞癌の転移が統計的に有意な相関を示した(それぞれp=0.003, p=0.01, Fisher's exact test)。その後も新たに転移症例2例、非転移対照症例2例が追加され、これらの症例を含めた転移症例10例、非転移対照症例10例を対照としてVLDLRの免疫染色を行った。その結果、強陽性は転移群で8例、非転移対照群で0例であった。弱陽性から陰性の症例は転移群で2例、非転移対照群で10例であり、有棘細胞癌の転移とVLDLR発現は統計的に有意な相関を示した(p=0.00071, Fisher's exact test)。同時にマイクロアレイでは低転移細胞株と比較して高転移細胞株においてマイクロRNAのmir-221/222が高発現であった。マイクロRNAは類似した配列を持つ遺伝子配列の3’非翻訳領域に結合してmRNAを分解したり、翻訳を抑制することにより蛋白発現を制御することが分かっている。有棘細胞癌の転移にmir-221/222が関与している可能性があると考え、マイクロアレイで低転移細胞株と比較して高転移細胞株で発現低下がみられる分子を検索した所、INPP4B, HECTD2, ACVR2B等を含む分子がmir-221/222の標的分子と成りうることが分かった。現在免疫染色やin situ hybridizationで検証を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
皮膚有棘細胞癌の転移例、非転移対照例の臨床検体の症例数が増え、これらを用いた解析の結果、ケラチン8/18、VLDLRがより有力な候補分子となった。マイクロRNAであるmir-221/222についてはin situ hybridizationを引き続き実施中である。候補遺伝子高発現 / 発現抑制細胞の移植動物実験については、発現系 / 抑制系ベクターは完成、これらを用いた移植用癌細胞のin vitroの細胞離散アッセイ、集団遊走アッセイ、浸潤アッセイはすでに準備を開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床検体を用いた検出と細胞レベルでのアッセイで有意な結果を示した分子の安定発現株をマウス皮下に接種する。接種部位に原発腫瘍を形成させ、大きさや増大速度、浸潤度を対照株と比較する。転移巣については部位、個数、大きさを肉眼的、病理学的に検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究を進めて行く上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。
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