2023 Fiscal Year Research-status Report
転写産物のロングリード・シーケンスによる食道癌化学放射線療法抵抗性獲得機構の解明
Project/Area Number |
23K07066
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平木 嘉樹 九州大学, 大学病院, 医員 (90882895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本村 有史 九州大学, 大学病院, 助教 (00826365)
平川 雅和 九州大学, 大学病院, 教授 (20380454)
三森 功士 九州大学, 大学病院, 教授 (50322748)
井上 大地 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構, その他部局等, 研究員(副センター長・部長クラス) (80735746)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ロングリードRNAシーケンス / 食道扁平上皮癌 / 化学放射線療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
前回の助成を受けて進めた研究では、食道扁平上皮癌における化学放射線療法(CRT)の感受性および抵抗性に影響を与える可能性のあるゲノム変化を同定する予備的な分析を行った。特に、MYC遺伝子領域のコピー数増幅がCRT抵抗性の獲得に重要である可能性が示唆された(Hirata H, Motomura Y. et al., Cancer Res, 2021)。この知見を踏まえたロングリードRNAシーケンス解析の予備的解析として、前回助成研究で得られたショートリードのRNAシーケンスデータを用いた広範な解析を進めた。 具体的には、MYC領域のコピー数増幅の有無によってCRT抵抗性の有無で4群に分け、発現変動遺伝子の解析、Gene Set Enrichment Analysis(GSEA)、Immune レパトア解析、マイクロバイオーム解析、およびCibersortXを用いた免疫細胞浸潤解析を進めた。これらの予備的な解析の手法は、ロングリードRNAシーケンスによる包括的な解析を行う際にも応用できることが期待される。 現在得られている結果として、GSEAにて、IFNα・γ反応性遺伝子群がMYCコピー数非増幅群において有意に濃縮されていることが示された。また、CibersortXについては、公共データベースのSingle cell RNAシーケンスデータをリファレンスデータとして処理する手法を確立した上で先行研究のショートリードのRNAシーケンスデータの解析を行った。、現状ではB細胞、T細胞といった大まかな免疫細胞分画についてのみ免疫細胞浸潤を評価できる状況であり、今後サブタイプについてより詳細な解析を行い、MYC領域のコピー数増幅とCRT抵抗性に関連する免疫細胞浸潤を特定する方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ロングリードRNAシーケンスでの解析対象を明確にするためと、ロングリードRNAシーケンスの解析法の確立のため、既存のショートリードRNAシーケンスでの解析をまず行う必要があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでの解析で得られた知見を基に、ロングリードRNAシーケンスを用いて、食道扁平上皮癌におけるCRT抵抗性の獲得機構のより詳細な解明を目指す。特に、MYC領域のコピー数増幅とCRT抵抗性の関連を明らかにするための詳細な転写産物の解析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
次年度に消耗品等の購入が当初の予定より多く想定されたため
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