2023 Fiscal Year Research-status Report
Emoji(絵文字)を活用した多様な韻律表現を目指した英語音読学習法の開発
Project/Area Number |
23KK0043
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高瀬 奈美 静岡大学, 情報学部, 講師 (20705199)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 マヤ (小林マヤ) 昭和女子大学, 人間社会学部, 教授 (90815193) [Withdrawn]
中村 哲也 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 准教授 (30645437)
越智 景子 京都大学, 情報学研究科, 特定助教 (20623713)
|
Project Period (FY) |
2023-09-08 – 2028-03-31
|
Keywords | 英語教育 / 音読 / スピーキング |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の携帯電話会社によって発明されたEmojiは現在世界中に広がり、オンラインコミュニケーションにおける重要な伝達文字と認識されている。世界中の言語の文字を共通の番号として表すUnicode上では1000を超えるEmojiが含まれ、多種、多様なEmojiが開発されている。Emojiには文字の内容を補完する効果だけではなく、概念、感情、行動を含むとされ、オンラインでの文字による重要な記号であると位置づけられている(Alismail & Zhang, 2018)。一方で異なる文化や言語、国によって解釈が異なることや、使用される文脈によっても誤解が生じることが報告されている(Konrad et al., 2019)。
本研究は、日本語母語話者と英語母語話者が英語でのオンラインコミュニケーション時におけるEmojiの解釈、韻律等を測定し、英語の音読時のEmojiの効果を解明する。本研究によって、以下の2点が明らかになる。1)日米におけるEmojiの解釈と韻律情報 2) Emojiを文字と一緒に利用することで英語学習における音読と読解に与える影響、である。文字のみのコミュニケーションでのやり取りは、韻律情報が欠落していることにより、英語スピーキングに重要なリズム、アクセント、抑揚役割がない。Emojiの非言語特性を利用することによって、内容理解を補うことが特に初級学習者には必要であると考える。 Emojiの特性が明らかになることによって、文字のみのオンラインコミュニケーションにおいて音読能力向上につながり、新たな学習方法の解明となることが期待できる。将来的には、オンラインコミュニケーションとEmoji利用が英語学習方法として有効活用でき、デジタルコミュニケーション教育内容の一環として、日米で解釈が異なるEmojiの意味、用法、形式を学習内容に含むことが可能である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
打合せを行いながら、本年度に行う予定であった予備調査、アンケート作成、本調査を行うことができた。Emoji特性を調査するための仮調査にはアメリカ人を含む協力者を得ることができた。アンケートのすべての分析は終了していないが、日本人のアンケート調査結果の概要はまとめることはできた。今後、アメリカ人の調査結果の分析へと進めていく。
|
Strategy for Future Research Activity |
Emoji特性の調査によって明らかになったことをもとに、英語音読教材の開発を行う。現時点では、日本人のアンケート調査のみ分析しているので、今後はアメリカ人のアンケート結果をまとめ、比較していく予定である。また、両者のアンケート結果をもとに、音読教材の試作を作りはじめる。
|
Causes of Carryover |
研究打ち合わせの日程が予定した回数、すべてを実施することができなかったことから、次年度使用額が生じた。来年度は、計画的に研究打ち合わせをする予定である。
|
Research Products
(6 results)