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2013 Fiscal Year Annual Research Report

TFIID複合体を中心としたヌクレオソーム構造変換機構の立体構造基盤

Research Project

Project/Area Number 24370050
Research InstitutionHigh Energy Accelerator Research Organization

Principal Investigator

千田 俊哉  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (30272868)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
KeywordsX線結晶構造解析 / クロマチン / ヌクレオソーム / 転写 / TFIID
Research Abstract

平成24年度は、TAF7について、大腸菌におけるリコンビナントタンパク質の大量精製法の確立と、安定同位体ラベルしたタンパク質を用いたNMR測定を行った。その結果、TAF7は単独では明確な立体構造を形成せず、立体構造維持には何らかの相互作用因子が必要であることが示唆された。
この結果を踏まえて平成25年度は、TAF7の立体構造を安定化するための相互作用因子の準備を進めてきた。これまでにTAF7は、TAF1のHATドメインのすぐ隣(C末端側)に存在するRAPIDドメインと相互作用することが示されているので [Chiang & Roeder, Science (1995)]、RAPIDドメインを含むTAF1の各種領域等(ユビキチン様ドメイン・HATドメイン・HAT-E1E2ドメイン・HAT-E1E2- RAPID-HMGドメイン・E1E2-RAPID-HMGドメイン・RAPID-HMGドメイン・HMGドメイン)について、大腸菌でのリコンビナントタンパク質の発現と可溶化の確認を行った。その結果、ユビキチン様ドメイン・E1E2-RAPID-HMGドメイン・RAPID-HMGドメイン・HMGドメインについて、発現と可溶化を確認することができた。
HATドメインを含む領域については、大腸菌内で発現はするものの可溶化されなかったので、コムギ胚芽無細胞系での発現を試みた。結果、HATドメインについて、わずかではあるが発現・可溶化を確認できた。さらに、TAF7とTAF1-RAPIDドメインのモル比が揃った複合体を精製する目的で、TAF7-TAF1-RAPID融合タンパク質の発現コンストラクトを作成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

TAF7について、単独での構造解析へと進展できなかった点は、当初想定していた計画よりも進展が緩やかである。
TAF1の各種領域(ユビキチン様ドメイン・HATドメイン・HAT-E1E2ドメイン・HAT-E1E2- RAPID-HMGドメイン・E1E2-RAPID-HMGドメイン・RAPID-HMGドメイン・HMGドメイン)の発現・可溶化について、TAF1が複合体内の1つのサブユニットであること、またTAF1がマルチドメインタンパク質であることを考え合わせると、TAF1内のドメインを切り離して発現させた場合、発現・可溶化が困難になることが想定された。しかし、ユビキチン様ドメイン・E1E2-RAPID-HMGドメイン・RAPID-HMGドメイン・HMGドメインと、想定以上に可溶化するものが得られた。これは当初想定していた以上の成果であり、当初の計画以上に進展したと考えている。
また、無細胞系においてHATドメインを発現させ可溶化を確認できたことは、これまでにTAF1のHATドメインの大量発現・大量精製に成功したグループがないことを考え合わせると、当初想定していた以上の成果であり、当初の計画以上に進展したと考えている。
以上の進捗から総合判断して、現在までの達成度を(2) おおむね順調に進展している、と判断する。

Strategy for Future Research Activity

第一にTAF7, TAF1の各ドメインを個別に精製し、共結晶化を試みる。TAF1の各ドメインについては、未だ発現・可溶化を確認した段階なので、今後の実験で大量精製法の確立が必要だが、これまでの経験から、HISタグアフィニティー精製→イオン交換/ヘパリンカラム→ゲル濾過カラムで精製可能と考えている。精製が完了した際には、生化学的な相互作用アッセイによってTAF7と安定に結合するTAF1の領域を探す。それに加えて、NMRによって、TAF1の各ドメインを加えることで、TAF7の構造が安定化するか否かを確認する。
TAF7とTAF1の各ドメインの共結晶化は、両者の混合比をふりつつ、自動結晶化ロボットにより約600条件の1次スクリーニングを行い、有望な結晶化条件を見つけ次第、2次スクリーニングに移行する。並行して、TAF7-TAF1融合タンパク質の発現・精製・結晶化も試みる。
さらに、これまでTAF1のHATドメインは世界的にも大量精製が難しく結晶化は困難とされていたが、コムギ胚芽無細胞系を用いることで、HATドメインを大量精製可能な見込みが立った。これを受けて、TAF1-HATドメインの発現・精製・結晶化も推し進める。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 Other

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 転写基本因子TFIIDのユビキチン活性化/結合酵素活性制御ドメインの結晶化に向けた精製2013

    • Author(s)
      相沢恭平・安達成彦・千田俊哉
    • Organizer
      第86回 日本生化学会大会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      20130911-20130913
  • [Presentation] 構造生物学の将来と放射光

    • Author(s)
      千田俊哉
    • Organizer
      日本放射光学会
    • Place of Presentation
      広島
    • Invited

URL: 

Published: 2015-05-28  

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