2012 Fiscal Year Annual Research Report
高密度遺伝子解析と先端生殖技術を利用した優良遺伝子構成既知子牛の効率的生産
| Project/Area Number |
24380151
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
| Research Institution | Utsunomiya University |
|---|
Principal Investigator |
吉澤 緑 宇都宮大学, 農学部, 教授 (60114162)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 えみ子 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (20208341)
松本 浩道 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (70241552)
長尾 慶和 宇都宮大学, 農学部, 教授 (70291953)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
| Keywords | 育種学 / 畜産学 / 遺伝子 / 先端生殖技術 / 応用動物 / バイオテクノロジー |
|---|
| Research Abstract |
雌牛の高密度遺伝子解析と体外受精などの先端生殖技術を併用して、優れた遺伝子構成の個体を選別・作出することを目的として、以下のような実験計画を遂行した。
1.これまでの成果の子牛の遺伝子解析と表現形質の検証
栃木県畜産酪農研究センター、芳賀分場で飼養されているデザイナー子牛のサンプルから遺伝形質を検証した。経時的な成長、増体などの詳細なデータは県の研究者が発表予定である
2.雌牛と凍結精液におけるアレイCGHによる高密度遺伝子解析
体外受精に供する予定の人工授精用精液を購入し、既に分析済である。栃木県畜産酪農研究センターで使用されているホルスタイン雌牛の個体ごとの全染色体について、SNP解析を用いて欠損や重複を網羅的に調査し、ゲノムコピー数多型:Copy Number Variationの欠損を明らかにし、学会で報告した。さらに例数を蓄積する。
3.雌牛のGH、SCD、FEZLおよびBoLA遺伝子等の解析
乳牛においては乳房炎関連の以下の遺伝子FEZL : Forebrain embryonic zinc finger-like遺伝子(乳房炎抵抗性と関連する1塩基置換)とBoLA-DQA1 : Bovine leukocyte antigen遺伝子(乳房炎抵抗性と関連する1塩基置換)について、これら遺伝子型を解析すると同時に従来の方法でもSNP解析を行い、結果を学会で発表した。
4.遺伝子情報既知雌牛からの生体内卵子と解析済精子を用いた胚の体外作出
栃木県畜産酪農研究センターの遺伝子情報既知の雌牛から採取した卵子と解析済精子を用いた遺伝子構成既知胚を体外受精により作出する実験を行っているが、着床には至っていない。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
共同研究先の栃木県畜産酪農研究センターからのサンプル供与が、対象遺伝子の絞込みなどとの関連から受託解析の例数に揃わず、一部の分析は翌年送りとなった。
|
| Strategy for Future Research Activity |
遺伝子の解析については、高密度分析のサンプルが揃わなかったことから、少々遅れているが、既に本年度に入って県の技術者がサンプル採取の準備を整えている。雌牛から経膣的に採取した卵子の体外受精については、実験は順調に進んでおり、さらに顕微授精の基礎的な検討も進めている。
|
| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度からの持越しのサンプル分析として、栃木県畜産酪農研究センターで使用されているホルスタイン雌牛および和牛雌牛の個体ごとの全染色体について、SNP解析を用いて欠損や重複を網羅的に調査し、ゲノムコピー数多型:Copy Number Variationの欠損を明らかにし、例数を蓄積する。
|
