2013 Fiscal Year Research-status Report
体育授業における教師の言語的相互作用の適切性に関する研究
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24500698
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
上原 禎弘 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (80552380)
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Keywords | 体育授業の<文法> |
Research Abstract |
これまで、小学校高学年期の体育授業において学習成果(態度得点)を高める教師の言語的相互作用として特定の8つの品詞の用い方、すなわち体育授業の<文法>が存在していることが報告てされている。本研究では、小学校低学年期と中学校期の教師の言語的相互作用の比較から、その共通性と異質性について検討を加え、義務教育段階における体育授業の<文法>の構造とその規則性について考察することが目的である。 昨年度は、一昨年度に収集できなかった小学校低学年期の3学級のデータをすることができた。対象授業の内訳は、2年1学級カバディ(開放的スキル教材)と3年2学級マット運動(閉鎖的スキル教材)であり、3学級いずれも態度得点の低い学級であった。これより、小学校低学年期の学習成果(態度得点)を高めた学級群とそうでない学級群の教師の言語的相互作用を品詞分析により比較し、低学年期の品詞の用い方を検討することが可能となり、現在その共通性と異質性を考察している。また、中学校2年1学級の走り幅跳びのデータを収集することができ、態度得点の高い学級であることから、中学校期については事例的にその発言を先行研究の高学年期の態度得点の高い学級群との比較から検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一昨年度は、、研究協力校の都合により、2年2学級カバディ(開放的スキル教材)と3年2学級マット運動(閉鎖的スキル教材)であり、4学級いずれも態度得点の高い学級とあった。そのため、低学年期での比較は行えず、先行研究の高学年期の態度得点を高めた学級との比較・分析に止まった。 昨年度は、収集できなかった小学校低学年期の態度得点の低い3学級のデータを収集することができた。現在、この3学級の教師の発言を品詞分析しており、小学校低学年期の教師の言語的相互作用について検討する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
小学校低学年期の教師の言語的相互作用について検討する。さらに、中学校期については、中学校2年1学級の態度得点の高いデータを収集している。ただし、小学校に比べて、中学校でのデータ収集は困難であり、事例的に検討する可能性が高い。いずれにしても、先行研究の小学校高学年期のデータを指標に、今年度は義務教育段階における体育授業の<文法>の構造とその規則性について総合考察を加える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度までのデータ収集、分析作業がやや遅れていることから、次年度使用額が生じた。 今年度は、最終年度にあたり、補足のデータ収集をするとともに、研究成果を学会発表ならびに論文報告するために研究費を使用する。
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