2015 Fiscal Year Research-status Report
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24500773
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Research Institution | Osaka University of Commerce |
Principal Investigator |
久保山 直己 大阪商業大学, 総合経営学部, 准教授 (00412718)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 運動 / 中枢疲労 / NIRS / 前頭野 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は海外ジャーナル等に研究成果を発表した。また、実験も予定通りに進めることができ、現在データの分析と論文を作成中である。本年度の実験は、脳でのリズミカルな運動のコントロールを解明するため数回実施することができ順調であった。実験に際しては、複数の研究者の協力を得ることができ、被験者の確保や実験装置の操作など非常にスムーズに進めることができ期待通りのデータを得ることができた。研究成果の発表についても多くの助言をいただきより良いものを作成することができた。発表した研究成果は次の2つであった。 Ipsi- and contralateral frontal cortex oxygenation during handgrip task does notfollow decrease on maximal force output Naomi Kuboyama and Kenichi Shibuya Journal of Physiological Anthropology (2015)34:37 DOI10.1186/s40101-015-0077-z
最大運動時の対側及び同側前頭葉の活性と連動 The activation and linkage of contralateral and ipsilateral prefrontal cortex during maximal task 久保山直己 大阪商業大学論集 第180号 39-48
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は動的運動における疲労困憊時の機能的相補性の確認と検証が主な実験予定であった。本年度の実験の背景には、いくつかの研究では、運動中にM1が低下し、安静時とほぼ同レベルに達するにも関わらず、しばらくの間、運動は継続されていることが報告されていることがあった。しかし、脳組織の活性が生じず運動を行うのは困難である。そのため、疲労時の運動継続に同側M1や他の領域が相補的に働いている可能性があり、握力運動など運動に動員される筋群が比較的限定しやすい運動様式を選択し、疲労時の局所脳血液量を測定した。予定通り実験を行いデータを得ることができ、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、運動学習過程における機能的相補性の確認と検証に繋げていきたいと考える。 運動学習の成立に伴い、一側性運動時の対側M1活性は抑えられる可能性が高い。そのような場合、運動学習の成立に伴い、疲労困憊時の機能的相補性の発現率が上昇する可能性がある。数ヶ月におよぶトレーニングにより、運動開始時の機能的相補性発現率が低下し、疲労困憊時の機能的相補性発現率が高まるか否かを検証する。これらのことが確認されれば、一側性運動時の運動時間延長に関するメカニズムの一部が明らかになることとなる。
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Causes of Carryover |
本年度は前倒し請求をしたため、次年度使用額が生じた
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は実験等に使用する予定である
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