2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research of central fatigue during dynamic movement
Project/Area Number |
24500773
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Research Institution | Osaka University of Commerce |
Principal Investigator |
久保山 直己 大阪商業大学, 総合経営学部, 准教授 (00412718)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 中枢疲労 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、疲労に伴う中枢活性の変化を頭蓋血液量の影響を削除し的確に捉え、且つ疲労困憊に至る動的運動中における機能的相補性の存在とその発現条件の確認と検証を時系列的に捉えようとする研究であった。 最終年度は、中枢における機能的相補性について検討を進めた。運動時の機能的相補性に関しては、近赤外線分光法(NIRS)を用いた先行研究で、利き手と反対側の手を動かした際に利き手側の運動野が相補的に働くことなどが報告されていた。そのため、疲労困憊時においても同様な機能的相補性が存在する可能性が考えられた。そこで、脳組織の活動を的確に捉えた上で機能的相補性の存在とその発現条件を検証した。 本研究では、利き手によるシンプルな運動様式を用い疲労困憊時の機能的相補性の存在を確認することができた。本来この研究では、測定領域を運動野としていたが、実験機器上の課題もあり、前頭葉に変更した。前頭葉は運動発現に主要な領域であり、運動野への運動信号の入力経路についても多くの先行研究で報告されているため、測定領域を変更したことに伴い研究目的等に支障ができることは無く完了した。研究結果では、疲労困憊時に、対側の神経活動が低下した際でも、同側の神経活動は低下することなく定常あるいは増加する結果を得た。しかし、疲労困憊時の同側神経活動の意味を明確にするまでには至らなかった。その点では、更なる研究期間が必要であった。ただし、本研究の成果は今後新しく、より合目的なトレーニング方法の開発に大きく貢献できるものとなった。
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