2013 Fiscal Year Research-status Report
AR技術を用いた能動的に仮想実験環境構築が可能な学習支援システム
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24501199
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
松原 行宏 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (30219472)
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Keywords | 教育工学 / 人工知能 / バーチャルリアリティ / 反力デバイス / インタフェース |
Research Abstract |
重要な学習方法である「発見的学習」を支援する上で,VR型の実験室は有益である.しかしながら,対象教材の実験環境の準備はプログラミングスキルを必要とするため,システム作成者しか設計できず,学習者が自由に実験環境を設計することは困難である.一方でAR技術が進展しており,ARで用いられるアイデアやインタフェースを活用することにより直接的な体験を伴いながら実験環境の設計が容易になると期待できる. そこで本研究では,体験型学習支援システム上のVR実験室において,実験環境そのものを学習者が設計できるようにすることを目的とし,具体的にはAR技術で用いられているマーカを用いて学習者の意図をVRシステムに伝達し,実験環境を自由に構築できるようにすることを目指している. 初等力学「滑車を用いた力のはたらきと仕事」の題材に関して,平成24年度で,第1ステップの基本システムとして,定滑車2個,動滑車1個の組み合わせで動作するシステムの設計と実装が完了していた.本年度はそのシステムを,定滑車3個,動滑車3個まで扱えるように拡張を行った.拡張システムが完成したので,原理的にはそれ以上の個数の滑車も扱えるようになっている.一方,現在中学校や高等学校で使用されている教科書等を調査すると,例題や練習問題として扱われている問題は,定滑車3個,動滑車3個程度までで表現できるよう扱われていた.従って,本年度完成させた,定滑車3個,動滑車3個までを自由に配置して接続し,力と仕事の関係が理解できるように工夫したシステムで一定の学習効果が見込めると期待できる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・教育実践用プロトタイプシステムの設計(定滑車3個,動滑車3個)を実施: 上述したように平成24年度で,第1ステップの基本システムとして,定滑車2個,動滑車1個の組み合わせで動作するシステムの設計と実装を行った.平成25年度は,そのシステムを,定滑車3個,動滑車3個まで扱えるように拡張した.拡張システムが完成したので,原理的にはそれ以上の個数の滑車も扱えるようになった.また現在中学校や高等学校で使用されている教科書,参考書の調査を行った.その結果,例題や練習問題として扱われている問題は,基本的には定滑車3個,動滑車3個程度までで表現できるよう扱われていることがわかった.従って本年度完成したシステムで,教育実践用プロトタイプシステムの雛型が一定程度は完成したと判断した.本項目について当初の計画を概ね達成している.
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Strategy for Future Research Activity |
・実践の実施とシステムの定量的評価 平成26年度で教育実践用プロトタイプシステムを完成させる.最初に,すべての滑車パターンの組み合わせにおいて,任意の順序でオブジェクトを配置しても正確に動作するかを検証する.そのうえで,実物の滑車キットを用いて実験するケースと,提案システムを用いて実験するケースを設定し,それぞれの長所と短所を定性的に明らかにする.また,同実験において各ケースの実験作業の効率性,柔軟性,発見的学習への接続性,学習活動の有効性等を,定量的に検討する.最初に,大学研究室での実験室環境での実験を実施し,一定の効果が認められれば,中学生や高校生を対象とした実践を行い,考察を行う.またその実験結果に基づき,システムのユーザビリティ等を調査し,問題点の修正と拡張を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度にプロトタイプシステムの機能検証実験と再コーディングを数回程度実施する予定であったが,想定よりもバグの発生が少なく,再コーディングの回数が少なくなったため,アルバイト雇用の費用が少なくて済んだため. 平成26年度には教育実践用プロトタイプシステムの完成をはかり,学習効果の評価実験を実施する予定である.実験実施にかかるアルバイト雇用を予定よりも増やし,実施回数も多くして多くのデータ取得を計画する.
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Research Products
(16 results)