2013 Fiscal Year Research-status Report
インセンティブ設計におけるコミュニケーションの役割
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24530208
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
清滝 ふみ 近畿大学, 経済学部, 教授 (30319751)
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Keywords | 不完備情報 / 学習 / 企業組織 / チーム生産 / チープトーク |
Research Abstract |
今年度は、従業員の能力に関する情報が従業員本人(エージェント)にも雇用主(プリンシパル)にもわからない状況において、能力の学習と昇進の決定に関するモデルの構築を行った。 既存研究では、雇用主が能力を知っており、従業員あるいは外部の労働市場は昇進の決定を通じて能力に関する情報を得るという非対称な学習と、昇進のシグナル効果に関しての分析がなされてきた。しかし、現実には従業員本人も昇進の決定がなされる前に、雇用主が自分の能力をどう評価しているかに関して、職務配置などを通じてある程度情報を得ている。そこで、私は、毎期従業員の成果が実現するたびに、雇用主と従業員がそれぞれ能力に関する信念を更新するというモデルを構築した。そして、雇用主にとってどの時期に昇進の決定をおこなうのが最適なのかを分析した。 昇進の時期に影響を与える要因として、本研究では、能力に関する情報の精度、昇進後の成果の価値、昇進後の仕事をするときの努力の費用、能力に関する雇用主、従業員それぞれの初期の信念がある。これらの要因が昇進の時期をどのように変化させるかの分析を現在行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
出産にともない研究を中断せざるを得なかったため、従業員の能力の学習と昇進の決定に関する論文を完成することができなかった。また、予定していた学会出張を実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
出産により研究が中断するため、研究期間を26年度までから27年度までに変更することとなった。 研究再開後は、現在取り組んでいる従業員の能力の学習と昇進の決定に関する研究を完成させる。そして、昇進が早い国(企業)あるいは遅い国(企業)の違いが存在するのはどのような要因が影響しているのかを明らかにし、現実の企業組織の昇進の決定を考察することを目標とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
妊娠・出産にともなう事情で予定していた研究の遂行ができなかったため、25年度の経費を全額使用できなかった。 25年度の未使用経費は、26年度(産休後)に完成予定の論文の英文校正、関連図書の購入、研究会参加費用に使用する計画である。
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