2013 Fiscal Year Research-status Report
バイラテラル日本語会話学習教材開発のための日本語1万語規模談話コーパス作成
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24531215
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
谷 憲治 武蔵大学, 人文学部, 教授 (40350227)
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Keywords | 日本語談話コーパス |
Research Abstract |
前年度と同じく、本研究の一大目的は、まず既存の日本語コーパスにおいて不足している会話コーパスを、1万語規模のコーパスを目標に作成することであり、本年度もその基礎資料としての談話音声データ蓄積に集中した。前年度の調査結果から最も有効と思われるオリンパス社製のボイスレコーダー2種を約50台事前購入し、本年度4月よりそのボイスレコーダー約50台をもって、本務校ならびに非常勤先の2大学、計3大学の大学生約50名に、談話録音を依頼した。 当初は、手当を期待したこれらの学生達から大量の異なる談話音声データ収集を期待したが、結果として収集を依頼した学生達のおよそ半数が、無録音のまま音声データ収集を放棄してしまった。これは想定外の出来事であった。 しかし、残りのおよそ半数の学生達の談話音声データ収集作業量はめざましく、非常に多くのデータが収集できたのも事実である。 このような結果から、次年度は、これらの信頼のおける学生達に、引き続きデータ収集を依頼する一方で、新学年の新たな学生達にも、成功や失敗の実例を示した上で、さらに幅広い種類の談話音声データ収集を迅速に依頼し、更なるデータの増加を期待する。 また、国内、国外において関連学会、研究会、講演等に積極的に参加し、日本語教育の専門家に本研究の方法に関して意見を求めた。本年度も、談話分析手法に関して有益なフィードバックが特にコーパス作成に関して得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の4月の時点では、非常に良いスタートが切れたと思うが、談話音声データ収集の放棄という予想外の反応が多数出てしまった。しかし、もともとの研究計画を余裕を持たせて作成していたため、新たな学生達への依頼など、次年度への対応がスムーズに出来た。 しかしながら、コーパスの作成においては、当初の計画より遅れており、まだ、研究代表者個人による、データ分析にとどまっている。この遅れは、特に、平成26年度後期に取り戻す計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度も4月より半期を通して、大量録音作業を継続する。これは、より多種な談話音声データの収集を期待するためである。 しかし、当初の計画より遅れているコーパスの作成については、さらに研究代表者個人によるデータ分析を進める一方で、平成26年度後期に専門業者に文字データ化を全面的に依頼することにより遅れを取り戻す計画である
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
音声データ収集の延長およびコーパス作成の遅れによるところが大きい。コーパス作成の遅れに関する主な原因は、現在も研究代表者によるデータ分析にとどまり、専門業者への文字データ化を依頼が行われていないことである。 26年度において専門業者への文字データ化を依頼することで、使用予定である。
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