2012 Fiscal Year Research-status Report
小児ADHDの抑制機能障害に関するNIRSを用いたモニタリング法の確立
Project/Area Number |
24791083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
門田 行史 自治医科大学, 医学部, 講師 (80382951)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | fNIRS / ADHD |
Research Abstract |
本研究計画の目的である、ADHD児の抑制機能における前頭前野の神経基盤を明らかにするために、ADHDの治療薬であるMPHの服用早期における客観的効果予測因子の判定法を確立する目的とした検討を実施した。すなわち、ADHD児に対して治療薬の有効性の評価を目的として,健常児16名とADHD児16名(年齢、性別マッチ)に対して二重盲検査プラセボ試験を実施したfNIRS研究である。6歳という、低年齢児を含めた、世界初の脳機能イメージング研究報告である。健常群で認めた右前頭前野の脳機能活性が、ADHD児の治療前には活性がなく、治療薬であるMPH服用後にのみ認めた事実から、fNIRSを用いた我々の解析系が、治療薬の客観的効果判定に有用であると考えられた。(文献1,2) 発表論文 1 Monden Y., et al: Right prefrontal activation as a neuro-functional biomarker for monitoring acute effects of methylphenidate in ADHD children: an fNIRS study. Neuroimage Clinical 2012; 1: 131–40 2 門田行史;小児 ADHDに対するMPH 投与効果のNIRSによる評価法の探索・日本薬物脳波学会雑誌 2012; 13:57-66
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、ADHD児に加えて健常児、鑑別が必要な高機能自閉症(HFPDD)において、fNIRSを用いた抑制機能検査を実施し、小児ADHDの診断・治療につながる客観的生物学的バイオマーカーを創出する事である。我々は、健常群とADHD児における脳機能解析を実施し、報告した(文献1)。HFPDDについては、現在16名のリクルートと脳機能解析を終了し、報告予定である。また、ADHD児における脳機能低下を抽出する解析手法の基盤は確立しているため、平成25年度に実施する、健常児、ADHD児、HFPDD児の脳機能成熟変化の解明を目的とした縦断的検討を実施が可能である。 1 Monden Y., et al: Right prefrontal activation as a neuro-functional biomarker for monitoring acute effects of methylphenidate in ADHD children: an fNIRS study. Neuroimage Clinical 2012; 1: 131–40
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的は、ADHD児に加えて健常児、鑑別が必要な高機能自閉症(HFPDD)において、fNIRSを用いた抑制機能検査を実施し、小児ADHDの診断・治療につながる客観的生物学的バイオマーカーを創出する事である。我々は、健常群とADHD児における脳機能解析を実施し、報告した。HFPDDについては、現在16名のリクルートと脳機能解析を終了し、報告予定である。また、ADHD児における脳機能低下を抽出する解析手法の基盤は確立しているため、平成25年度に実施する、健常児、ADHD児、HFPDD児の脳機能成熟変化の解明を目的とした縦断的検討を実施が可能である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験に用いる光トポグラフィ関連機材(光プローブ、ホルダー等)の修理、メディアの購入に60万円程度を使用する。ポストドクターの人件費として、年間40万円程度を予定している。実験に際して、被験者への刺激提示に必要な消耗品や、大容量データのバックアップのため、記録メディアを購入する。NIRS画像処理ソフトウェア、統計ソフトも購入する。これらのメディア関連に10万円程度を予定している。研究成果の発表のため、国内外の学会参加や論文作成を行うにあたり、出張旅費や論文の英文校正、論文投稿掲載に費用が年間で40万円程度発生する。
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Research Products
(6 results)