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2014 Fiscal Year Research-status Report

融合遺伝子同定法の最適化

Research Project

Project/Area Number 25871073
Research InstitutionJapanese Foundation for Cancer Research

Principal Investigator

冨樫 由紀  公益財団法人がん研究会, がん研究所分子標的病理プロジェクト, 研究員 (00648016)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsバイオマーカー / 融合遺伝子
Outline of Annual Research Achievements

ALK融合遺伝子においては免疫染色法およびFISH法がすでに汎用されているが、RET, ROS1融合遺伝子は、これらの野生型キナーゼがある程度バックグラウンドで発現しているため、免疫染色による診断が困難である。加えて、FISHに関しても、我々の経験上ALK融合遺伝子よりも困難である。すなわち、RET, ROS1融合遺伝子については実用的な診断法がない。また、FISHや免疫染色などの病理組織学的なアプローチによりスクリーニングされた転座候補症例のうち、RACE法やinverse-RT-PCR法といったconventionalな方法では融合遺伝子同定に至らないケースが多く実在する。
そこで、A) 既知の融合遺伝子の実用的な診断法の開発ないしバイオマーカーの同定、B) 融合遺伝子探索システムにおける新規融合遺伝子同定効率の向上を目指し、
A) 肺癌融合遺伝子陽性症例62例(ALK陽性例37例、ROS1陽性例12例、RET陽性例13例)とEGFR変異陽性症例20例に、これら4種の異常すべてが陰性である8例を加え、Human Genome U133 Plus 2.0にて遺伝子発現プロファイルを取得した。得られたデータに対し、融合遺伝子陽性症例群とEGFR変異陽性症例群でWelchのt検定とQ-value法による多重検定補正を行い、Q値0.01以下かつ発現差が2倍以上ある遺伝子を抽出した。
B) 肺癌、大腸癌、婦人科癌など複数のがん種に対し、合わせて40例のRNA capture sequenceを行った。続いて、臨床での実用化を志向し、肺癌で頻出する遺伝子変異に特化したcustom probeを作成して、既知のALK, ROS1, RET融合遺伝子陽性症例8例とEGFR, KRAS変異陽性症例8例に対しRNA capture sequenceを行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上記Aについて
臨床検体の遺伝子発現プロファイルの詳細な解析を行ったから。
上記Bについて
RNA capture sequenceが融合遺伝子を同定するのに適していることが示唆され、さらに、新たにターゲットを絞ったprobeでも変異を検出できており、実験系・解析系が確立できているから。

Strategy for Future Research Activity

上記Aについて
発現解析のみでは、融合遺伝子の存在を示唆するのは困難である可能性が示されたため、今後は、融合遺伝子陽性例の検体間での差を詳細に検証していきたい。
上記Bについて
今後は、凍結検体に限らず、フォルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体のRNA capture sequenceも進めたい。

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Published: 2016-06-01  

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