2013 Fiscal Year Annual Research Report
画像分割を用いた多方向走査型スイッチングメジアンフィルタの研究
Project/Area Number |
25919020
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
横山 靖樹 長野工業高等専門学校, 技術支援部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 雑音除去 / スイッチングメジアンフィルタ / 画像分割 |
Research Abstract |
イメージセンサの受光セルの感度差や、画像の伝達ノイズによる画像のインパルス性雑音が問題となる。これらの雑音除去には、メジアンフィルタ(MF)が有効といわれている。しかし、MFは雑音でない画素にも雑音除去処理を適用し、劣化させる短所をもつ。この改善法の一つとして、雑音を検出し除去するスイッチング式と呼ばれる雑音除去フィルタが、近年提案されている。 スイッチング式のフィルタは、良好な結果画像が得られるが、処理の複雑化による処理速度低下の問題がある。画質の向上と同時に、処理速度の向上も望まれており、本研究は、画質と処理速度を両立させた高性能なフィルタの開発を目的としている。 我々が提案した多方向型スイッチングメジアンフィルタは、画質と処理速度を両立する簡単な処理のフィルタである。ここで、本手法をさらに高速化し実装する方法として、並列処理化が考えられる。並列化の方法はいくつか考えられるが、画質の改善も視野に入れた方法として、画像を格子状に分割し、それぞれの分割画像の処理を並列化する方法について研究を始め、現在も継続中である。 分割した個々の画像は、濃度変化の多い画像であったり、少ない画像であったりと様々なので、雑音検出に用いる適切なパラメータ(しきい値)も画像ごとに異なる。そこで、各分割画像に適切なしきい値を与えれば、並列化だけでなく結果画像の画質の向上できると考え、このことを一昨年度までの研究で確認している。しかし、分割数が増えれば、しきい値の設定数も増加し、手動でしきい値を設定することは困難となる。 昨年度の研究では、各分割画像のしきい値の設定を簡単にする方法として、画像中のエッジの統計値をもとに計算する方法について研究を行った。その結果、ある程度適切なしきい値であれば、推定できることを確認した。また、これと並行して、画像の分割とは別の方法での並列化について実験し、その有効性を確認した。
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Research Products
(7 results)