2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26289107
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
永瀬 雅夫 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20393762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影島 博之 島根大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (70374072)
日比野 浩樹 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 機能物質科学研究部, 部長 (60393740)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 電子デバイス / ナノ材料 / グラフェン / 異種機能集積化 / ナノコンタクト |
Outline of Annual Research Achievements |
グラフェン異種機能集積化デバイスの実現を目指して以下の検討を行った。 1.グラフェンプロセス基盤技術の確立:グラフェン作製条件の最適化を行うことにより高品質なグラフェンの安定的な作製環境の構築を行った。van der Pauw法を改良してステップテラス構造に由来する抵抗率の異方性の定量評価に成功した。また、この技術は試料全体の均一性の評価にも適用できることを明らかにし、単結晶グラフェンの膜質向上が可能となった。レジストプロセスにおける移動度低下のメカニズムを解明し、その影響の除去を試みた。さらにその検討の過程で電子線レジストとしても用いられているHSQがpドープ材料として利用可能であることを見いだした。 2.複合物性デバイスの検討:これまでに明らかにしてきた原子層スイッチ現象の検討を進め、グラフェンと金属ナノプローブとのコンタクト抵抗が環境(大気、真空)により変調されることを見いだした。この現象をマクロレベルで確認するため、真空プローバの整備を行った。 3.異種機能集積化の検討:集積化デバイスの準備段階として複合化デバイス用の各種治具の作製を行った。グラフェン層に直接的にコンタクトピンでコンタクトが取れることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今後の検討の基盤技術である高品質グラフェンの安定的な作製技術の確立が行えた。また、各種のプロセスのグラフェン膜質への影響を定量的に把握することが可能であることを明らかにした。今後のデバイスプロセス構築に大きく寄与する。 コンタクト抵抗が環境により変化することを明らかにした。グラフェンの電子状態の変調によりコンタクト抵抗が変化することを明らかすることが出来た。また、予定通り真空プローバの整備が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
グラフェンの作製技術については用途に応じた膜質の調整が可能となる様に、より一層の技術の向上を目指す。 グラフェン膜質へのプロセスの影響を把握しつつ、デバイスプロセスの構築を行い、基本的な電界効果デバイスプロセスの構築を目指す。さらに、キャリア制御技術を確立して機能デバイスの実現を目指す。 グラフェンと金属電極のコンタクト特性の把握を行い、そのデバイス化の路を模索する。
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Causes of Carryover |
真空プローバーとその周辺機器の支出が当初の見積より少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
真空プローバー関連の計測機器、及び、ガス導入系の充実を図る。
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Research Products
(14 results)