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2015 Fiscal Year Annual Research Report

Bリンパ球に発現するシグレックとその糖鎖リガンドについての研究

Research Project

Project/Area Number 26293062
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

鍔田 武志  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80197756)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywordsシグレック / CD22 / シスリガンド / シアル酸 / CD45 / BCR / シグナル伝達
Outline of Annual Research Achievements

Siglecファミリーの分子はシアル酸を認識し、種々の免疫細胞に発現して主に抑制性の機能を持つ。Siglecは同じ細胞に発現するリガンド(シスリガンド)と構成的に会合することが示されているが、シスリガンドの役割に不明な点が多い。我々が開発したCD22(Siglec-2としても知られる)結合シアル酸誘導体を作用させることで抑制性受容体CD22へのシスリガンドの作用を阻害するとBCR架橋によるシグナル伝達が抑制されたことから、シスリガンドがCD22の作用を抑制することでBCRシグナル伝達を増強することが明らかとなった。CD45は多量の糖鎖修飾を受けているために、CD22のシスリガンドの候補であった。実際に、我々はCD22とCD45が細胞表面上で会合していることをPLA法より明らかにしたCD45欠損B細胞ではCD22の抑制性機能に必須のCD22のリン酸化やチロシンフォスファターゼSHP-1との会合が低下しており、CD45がCD22の機能に必須であることが明らかとなった。しかし、シアル酸誘導体存在下では、CD22のリン酸化およびSHP-1との会合は、CD45欠損B細胞でも野生型B細胞と同様に認められたことから、CD22の機能を抑制するシスリガンドはCD45ではないことが明らかとなった。一方、BCR架橋なしにシアル酸誘導体のみでB細胞を処理すると細胞内Ca2+濃度が上昇することから、シスリガンドが静止状態のB細胞でのシグナルレベル(トニックシグナル)を制御することが明らかとなり、さらに、CD45欠損B細胞では化合物によるトニックシグナルの上昇が亢進していたが、CD22の糖鎖リガンドを欠損するST6GalI欠損B細胞ではトニックシグナルの変化が起こらなかったことから、CD45がシスリガンドとしてCD22を制御することでB細胞のトニックシグナルを制御することが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では当初CD45がBCR架橋時にシスリガンドとしてCD22を制御することを示唆する知見が得られていたが、これは、この知見はCD45がCD22の抑制性機能に必須であるためで、CD45がシスリガンドとして機能しているためではないことが明らかとなった。CD45がCD22の抑制性機能に必要であるという知見は、これまでの報告とは異なり、新知見である。一方、CD45がトニックシグナル制御の際にCD22のシスリガンドとして機能することを明らかにし、当初の想定とは異なる形ではあるが、CD45がCD22のシスリガンドとして働くことを明らかにしたことで、目的を達成することができた。

Strategy for Future Research Activity

CD22の糖鎖リガンド欠損B細胞を用いていたが、想定しない機能異常が存在する可能性があるため、CD22の高親和性糖鎖リガンドを欠損するCmah欠損B細胞での解析を行う。

Causes of Carryover

CD22の糖鎖リガンド欠損B細胞を用いていたが、想定しない機能異常が存在する可能性があるため、CD22の高親和性糖鎖リガンドを欠損するCmah欠損B細胞での解析を行う。

Expenditure Plan for Carryover Budget

CD22の高親和性糖鎖リガンドを欠損するCmah欠損B細胞での解析を行う。

  • Research Products

    (6 results)

All 2017 2016 Other

All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (2 results)

  • [Int'l Joint Research] デューク大学/カリフォルニア大学サンタバーバラ校(米国)

    • Country Name
      U.S.A.
    • Counterpart Institution
      デューク大学/カリフォルニア大学サンタバーバラ校
  • [Int'l Joint Research] マックスプランク研究所(ドイツ )

    • Country Name
      GERMANY
    • Counterpart Institution
      マックスプランク研究所
  • [Journal Article] B cell tolerance and autoimmunity2017

    • Author(s)
      Tsubata, T
    • Journal Title

      F1000Research

      Volume: 6 Pages: 391

    • DOI

      10.12688/f1000research.10583.1

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] CD72 negatively regulates B lymphocyte responses to the lupus-related endogenous Toll-like receptor 7 ligand Sm/RNP.2016

    • Author(s)
      Akatsu, C., Shinagawa, K., Numoto, N., Liu, Z., Konuscan, A.U., Aslam, M., Phoon, S., Adachi, T., Furukawa, K., Ito, N. and Tsubata. T.
    • Journal Title

      J. Exp. Med.

      Volume: 213 Pages: 2691-2706

    • DOI

      10.1084/jem.20160560

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] シスリガンドによる CD22 の制御2017

    • Author(s)
      鍔田武志
    • Organizer
      糖鎖免疫研究会
    • Place of Presentation
      東京医科歯科大学(東京都文京区)
    • Year and Date
      2017-01-25
  • [Presentation] シアル酸合成展開による免疫応答制御化合物の開発2016

    • Author(s)
      松原直子
    • Organizer
      日本ケミカルバイオロジー学会第11回年会

URL: 

Published: 2018-01-16   Modified: 2022-01-28  

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