2015 Fiscal Year Research-status Report
地方広域都市圏での緑地整備とコンパクトシティ誘導施策の導入を考慮した都市密度評価
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26340114
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山本 佳世子 電気通信大学, その他の研究科, 准教授 (60311445)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 緑地 / コンパクトシティ / 都市密度 / 地方広域都市 / 空間スケール |
Outline of Annual Research Achievements |
段階5.GISとリモートセンシング技術を利用した都市密度評価 前年度の研究成果を基に,以下の3段階に分けて各地方広域圏都市圏における評価を行った.(1)全域における土地利用・空間利用の現状,緑地の分布について把握した.(2)昼夜間人口密度,市街地等の面積割合,建物密度,建蔽率・容積率などを都市密度評価指標とし,中心部からの距離帯ごとに,100mメッシュ単位などの地区単位の詳細な空間スケールで都市密度を解析した.特に郊外部では,他の緑被地分布との近接性を考慮した解析を行った. (3)(1)と(2)の解析結果を基に都市密度評価を行い,評価結果を中心部からの距離帯ごとに整理した. なおこの段階は本研究の最も重要な部分であるため,当初計画どおりに研究を遂行することが困難な場合には,段階6以降の研究計画は平成28年度に実施する予定であった.このような状況が万が一でも起こりうる可能性を想定し,平成26年度後半~27年度は余裕を持たせて研究計画を立案していたが,実際には当初の計画どおりに研究が進行していた.
段階6.評価結果の分析・考察 (1)前段階の各地方広域都市圏における評価結果を比較・検討した上で,各地方広域都市圏内の行政関連部局へのヒアリング調査,参考資料の収集をそれぞれ行って補足・確認し,各地方広域都市圏間で差異が生じる原因(地域特性や規模など)についても分析・考察した.(2)また本研究の評価結果と研究代表者のこれまでの研究成果を踏まえて,わが国及び諸外国の大都市圏や地方広域都市圏と,都市密度及び緑地の充足度に関して比較し,本研究の各研究対象地域(5ヶ所の地方広域都市圏)における評価結果の特性をそれぞれ把握した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では研究期間(平成26~28年度)内の研究計画を10段階のプロセスに分けて立案した.平成27年度には,以上の段階のうち,予定どおりに6段階目まで到達することができた.具体的には,以下の2点を行ったため,おおむね順調に進展していると評価する. (1)GIS等を利用して都市密度評価を行った. (2)評価結果の分析・考察を行うとともに,評価結果とこれまでの研究成果を基に,国内外の大都市圏や地方広域都市圏との比較を行うことにより,研究対象地域の都市密度分布の特性を把握した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度には,10段階のうち残りの4段階の研究を遂行する予定である.具体的には,以下の4段階となる. 段階7.評価結果の総括と改善策の提言:前年度の評価結果を総括した上で,研究代表者のこれまでの調査結果と本研究成果等を踏まえて改善策を提言する. 段階8.研究成果のまとめ:全体の研究成果について見直した上で整理し,研究成果を取りまとめた冊子を作成する. 段階9.研究成果の発表:一連の研究成果を基に,国内外の学会での研究発表,研究論文の投稿を行う. 段階10.今後の研究課題の抽出:国内外の学会での研究発表,研究論文の投稿を行った結果から,他の研究者の意見やアドバイス,コメントを積極的に取り入れ,今後の研究課題を明らかにする.また一連の研究成果に関する問題点が抽出できるならば改善し,次のステップにおける新規の研究構想に活かす.
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Research Products
(9 results)