2017 Fiscal Year Research-status Report
バスク語諸方言の文法記述(「親世代」と「子世代」のことばの違いをめぐって)
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26370491
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
吉田 浩美 神戸市外国語大学, 外国学研究所, 客員研究員 (70323558)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バスク語の諸方言 / 音韻論 / アクセント / 形態論 / 世代間の相違 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年8月29日~9月25日と,2018年2月19日~3月18日に,データ収集のためのフィールドワークを,スペイン領バスク自治州ギプスコア県において行った.調査内容は以下のとおり:バスク語セストア方言,同サラウツ方言,同アスペイティア方言の動詞および名詞の形態論とアクセントの調査を行った.セストア方言とサラウツ方言については,子世代と親世代のデータを,アスペイティア方言については子世代のデータを収集した.動詞については「単純形」と呼ばれる一連の動詞の活用形(現在形と過去形)と,「複合形」と呼ばれる形式の直説法のおもな活用形(現在形と過去形)の形態論とアクセント,名詞については全15の格のうち,絶対格,能格,与格,位置格,方格,奪格,受益格,共格,動機格の,単数形および複数形の形態論とアクセントのデータを収集した. 1回目の調査の概要は以下の①において,2回目の調査の概要は以下の②において報告した: ①科研(No.16K02635)平成29年度研究発表会(於新横浜ホール第4会議室)(2017年10月8日) 「バスク語サラウツ方言の名詞のアクセント ~世代間の相違?~」 ②16科研等合同研究会)2017年度ユーラシア言語研究コンソーシアム年次総会(於京都学大学院文学研究科附属ユーラシア文化研究センター)(2018年3月29日) 「最近のフィールドノートから-スペイン領バスク自治州のバスク語に関する報告- バスク語サラウツ方言の名詞名詞・複合語・派生語のアクセント(中間報告)」
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ここまでの調査では,上記のバスク語セストア方言,同サラウツ方言,同アスペイティア方言のほか,同スマイア方言,エレシル方言,アスコイティア方言のうちいずれかのデータをとっておきたかったところであるが,調査協力者の日程上の都合などにより,難航している.5年間で5方言.を目標にしていたが,現在のところ4年で3方言のデータが集まっている状況であり,やや遅れていると言わざるを得ない.
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Strategy for Future Research Activity |
現在調査中の3つの方言のデータを補完しつつ,同スマイア方言,エレシル方言,アスコイティア方言のうちいずれかの方言のデータを収集・分析を行う. 本言語学会平成30(2018)年度秋季大会,ユーラシア言語研究コンソーシアム年次総会などにおいて成果を発表すること,また,最終年度であるので,研究成果の報告書を作成する.
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