2016 Fiscal Year Research-status Report
オスマン帝国=ヨーロッパ諸国間条約関係の歴史的展開
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26380221
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
黒木 真子 (松井真子) 愛知学院大学, 文学部, 准教授 (80711324)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オスマン帝国 / 条約 / カピチュレーション / 国際関係史 / 国際法史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画三年次にあたる2016年度は、昨年度に引き続き、国際法史の理論についての文献調査やオスマン帝国とヨーロッパ諸国間の基本条約集の読込み・再検討を進めた。また夏期(8月10日~8月22日)にフランス、パリにおもむき資料収集をおこなった。 パリではフランス国立図書館(Bibliotheque nationale de France)のリシュリュー館(Site Richelieu-Louvois)古文書局(Departement des Manuscrits)にて調査を行った。パリでの調査にあたってはフランス外交史料館(Le centre des Archives diplomatiques de la Courneuve)等での調査もあわせて行いたかったが、期間が限られていたため国立図書館での調査に専念した。先行研究から、オスマン帝国からイギリスやフランスに与えられた「条約の書(アフドナーメ、カピチュレーション)」の原本は散逸したと知られているが、今回は同時代ないしその後にオスマン語でないしはフランス語訳で記された写しを閲覧また可能な範囲で撮影した。また関連資料についても同様に収集を行った。主な調査対象資料は古文書のトルコ分類(MS(manuscrits)-turc)分類およびトルコ分類補遺(MS supplement turc)の資料群である。今年度に収集した資料については今後初年度に収集したイギリスの資料を合わせて英仏のカピチュレーションを比較検討しその成果を学術論文等で発表予定である。 研究成果の一部は国際商業史研究会の論集の一稿として2017年6月に刊行予定である(昨年度に刊行予定であったが、本年度に延期された)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の基盤となる理論に関する文献の読込みや条約集の読解作業は順調に進行中である。また計画していたフランスでの調査もパリのフランス国立図書館リシュリュー館でおおむね順調に実施することができた。学会発表は行っていないが、国際商業史研究会編集の論集への参加で研究成果の一部を加筆修正した形で執筆することができた。よって2016年度をつうじ、本研究は順調に進展してきたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画としては、1年次に赴いたイギリスで、その後デジタル写真の撮影が許可された大英図書館での調査を予定している。成果発表としては「最恵国条項」の変遷やイギリス、フランスのカピチュレーションについての分析を学術雑誌などに投稿予定である。 本年度はできればポーランドとイギリスの双方での調査を実施したいと考えているが、調査期間が限定されれば一年次にできなかったイギリスでの資料撮影を優先したい。
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Research Products
(1 results)