2018 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Development of the Euro-Ottoman Treaty Relations
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26380221
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
黒木 真子 (松井真子) 愛知学院大学, 文学部, 准教授 (80711324)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オスマン帝国 / 条約 / カピチュレーション / 国際法史 / 国際関係史 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は本計画をまとめる作業を進めた。なお、夏季(8月26日~9月6日)にはトルコ共和国、イスタンブルにて2015年度の調査では収集できなかった資料の収集も行った。 イスタンブルでは、大統領府オスマン文書館Cumhurbaskanligi Osmanli Arsivi(旧首相府オスマン文書館Basbakanlik Osmanli Arsivi)にて、資料の複写などを請求した。今回、2015年度の資料収集時はまだ利用できなかった、トプカプ宮殿博物館図書館・文書館所蔵の史料の一部が、電子データとして、大統領府オスマン文書館でも閲覧・複写可能となっていた。公開された資料の概要をサーベイし、いくつかは電子データとして入手できた。また2015年度も検討した諸外国台帳や君主書簡台帳についても再度閲覧し、前回に追加して電子データを収集することができた。 研究成果の一部は愛知学院大学文学部紀要に、1675年対英カピチュレーションを対象とし、その歴史的変化をオスマン帝国の対外関係全体のなかでの位置づけを鑑みつつまとめた論文を上梓した。また現在、カピチュレーションの最恵国待遇条項をとりあつかった英文論文を作成中である。今後は、トルコで収集した資料と、イギリスの国立公文書館(The National Archives)やフランスの国立図書館(Biblioteque Naionale)で収集した資料とを、刊行条約集も参照しつつ、相互に対比させた分析を進め、オスマン帝国とヨーロッパ諸国間の条約関係についての実証研究を深化させ、国際法史や国際関係史の全体像のなかに位置付ける作業をさらに進展させていきたい。
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Research Products
(1 results)