2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Dysfunction of Corporate Governance and Corporate Ethics system in Japanese Companies
Project/Area Number |
26380493
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
芳澤 輝泰 近畿大学, 経営学部, 准教授 (20385503)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 企業倫理 / コンプライアンス / コーポレート・ガバナンス / 内部統制 / 企業不正 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度も大きな企業不正が立て続けに発生した。多くの企業が不正防止策を重層的に設置しているにもかかわらず、なぜ企業不正が頻発するのかを解明することは社会的に意義があるものと考えている。そこで、16年度に続き過去に不正を起こしたことのある企業へ直接訪問しインタビュー調査を行うことを試みたが、調査内容が企業にとって回答しにくい性格を持つことから、調査を受け入れてくれる企業は限定されることとなった。そうした中、社会的に大きな問題となった不正を過去に4度も起こしたことのある企業や、産地偽装を行ったことのある企業などで、不正発覚後から現在に至るまでの取り組みに関して聞き取りを行うことができた。さらに、16年度、17年度に直接聞き取り調査を行った企業を除く上場企業3658社に対して、2018年3月から4月にかけて「企業不正防止策の設置・管理・運営状況とその有効性に関するアンケート調査」を実施した。同アンケートは質問項目が37(プラス38番目にその他意見がある場合に記述を願う項目)あり、各質問項目に選択項目を設置し該当するものを選んでいただくという形式をとったが、一部記述式の回答を求める質問項目も設置した。アンケートの質問項目は、各社ホームページ等には記載されていない具体的な内容に踏み込んだものを中心に据え、例えば「企業不正の防止を目的とした制度・仕組みの策定に関わったメンバーは誰か」、「役員への倫理教育はあるのか」、「会社構成員に対する企業倫理綱領や企業行動指針の浸透具合、および企業倫理教育・研修制度の効果を客観的・数量的に測定・分析する仕組みを構築しているか」、「内部通報は年間何件程度あり、その内容はどのようなものか」といった項目を設置した。4月20日までに投函をお願いしており、4月26日現在で約330社から返信があった。このアンケート回答に対する分析は今後行う予定である。
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Research Products
(3 results)