2015 Fiscal Year Research-status Report
造形教育での重色による着彩に関しての新たな教育方法の開発
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26381178
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
後藤 雅宣 千葉大学, 教育学部, 教授 (00234998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 延昌 会津大学短期大学部, 産業情報学科, 准教授 (90341742)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 重色 / 着彩 / 色彩 / 平面表現 / 造形教育 / 色彩教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究全体の実施計画の中で、本年度は重色による彩色のバリエーションを客観的データとして収集・管理することと、それを活かしての表現に関する研究の中間の取りまとめ、および発表を目標として掲げていた。混色については、色彩学的にも造形表現の世界においても、色を作り出していくための方法は旧来より周知されているものの、重色に関してはこれまで紹介されることがほとんどなかったことを鑑みると、データの収集とその系統化には意味があると捉えている。 今年度、前者においては、パソコン上でベクター形式(主にアドビイラストレーター)のソフトを使用してのさまざまな重色を試みてきた。具体的にはブレンディングモードの種類と、透明度の組み合わせや、重複数の関係から得られる色彩の出現のバリエーションを、多数収集することに努め、その全体をほぼ掌握することができつつある。懸案であった系統化作業の下地が出揃ってきたところにある。 後者ではこれらを活用し、様々なバリエーションを組み合わせることで作られる彩色による視覚効果についての研究結果を、理論的にまた造形表現作品として、学会や展覧会等において中間的に発表してきた。 最終的に学校教育をはじめとする造形教育の方法としてまとめることを目標とするので、より簡易な色のつくりだし方としての重色を、できるだけわかりやすい形でまとめていくことができるよう、そのデータを数多く収集することに努めてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
美術やデザインの平面表現において、色彩に関する混色や配色といった事項に比べ、これまであまり議論の対象とならなかった重色という着彩方法に関する視点に、目を向けることの重要性を明らかにしうる道筋が、現在までの研究で明確になりつつあると捉えている。着彩において重色に特化した表現物に対する外部評価は概ね良好であり、指導方法確立の必然性に対して、より確証が得られてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
重色の視覚効果についての検証を進めつつ、色彩教育に関わる文献等を調査しながら、造形教育における重色教育の形式を整えていくことを目指したい。これまで収集した彩色のバリエーションを、視覚効果についての表現研究に照らしながら、系統的に取りまとめていく。また、ここまでの過程で得られた研究結果を、造形教育において試行し、重色による着彩に関しての新たな教育方法としての有効性を検証したい。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] 重色による濁美2016
Author(s)
後藤雅宣
Organizer
現代茨城作家美術展(美術館選抜)
Place of Presentation
茨城県近代美術館(水戸市)
Year and Date
2016-01-23 – 2016-02-14
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[Presentation] 構成U系T2015
Author(s)
後藤雅宣
Organizer
アジア基礎造形連合学会
Place of Presentation
成田市芸術文化センター
Year and Date
2015-08-17 – 2015-08-22
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