1985 Fiscal Year Annual Research Report
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59860032
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊沢 久夫 北海道大学, 獣医, 教授 (50072351)
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Keywords | 単クローン性抗体 / ボツリヌス毒素 / マウス肝炎 / ニューカッスル病 / 牛白血病 / マレックス病 / インフルエンザ / パラインフルエンザ |
Research Abstract |
ボツリヌス毒素については、今まで論議の多いC型とD型毒素の抗原性について検討し、C型重鎖-C型軽鎖型、C型重鎖-D型軽鎖型、D型重鎖-D型軽鎖型およびD型重鎖-C型軽鎖型の4群に分類し単クローン性抗体(MoAb)の使用により判別可能なことを知った。抗マウス肝炎MoAbについては、感染防御効果を調べ、ペプロマーのみならず核タンパク質も原因ウイルスの病原性に密接に関連することが示唆された。抗ペプロマー抗体の防御効果は感染細胞を介するもので、ビリオンへの直接作用ではないと推定した。マレック病については、原因ウイルスと抗原的に交差するシチメンチョウヘルペスウイルスに対するMoAb4種を作成した。これら抗体はアセトン固定シチメンチョウヘルペスウイルス感染細胞と反応する一方、それぞれ特異の性状を示し、本病発病鶏由来の原因ウイルスの同定に有用と思われた。豚コレラについては、ヒママメレクチンの利用により未精製の豚コレラウイルス浮遊液から本ウイルスが効率よく捕捉されることを証明するとともに、ブタの脾臓由来のリンパ球などにPHA、PMAなどを添加し48時間培養して培養上清をえて、水海道細胞の培養液に加えると細胞の増殖が増加することを明らかにした。パラミクソウイルスについては、ニューカッスル病ウイルスのHNに対するMoAbの1つが、診断用キットとして使用できる可能性を見い出した。一方、インフルエンザウイルスについては目下MoAbを試作中で性状を異にする2、3のものをえている。地方病性牛白血病細胞の腫瘍抗原に対するMoAbを作成し、発病牛の診断を試み、細胞障害指数からその可能性が示唆された。また、リンパ球増多を示すウシ14例中の13例が腫瘍抗原陽性であったことから、発病予知の可能性について検討している。なお、伝染性膵臓壊死症に対するMoAbは目下試作中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] JPN.J.VET.SCI.47-3. (1985)
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[Publications] ARCH.VLROL.85. (1985)
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[Publications] JPN.J.CANCER RES.76. (1985)
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[Publications] CANCER RES.45. (1985)