2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Modular and integral representations of finite groups and algebras
Project/Area Number |
19540044
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Algebra
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
KAWATA Shigeto Osaka City University, 大学院・理学研究科, 准教授 (50195103)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2010
|
Keywords | 表現論 / 有限群 / 群環 / 多元環 / 概分裂列 / Auslander-Reitn有向グラフ |
Research Abstract |
有限群のモジュラー表現(正標数の体上の表現)においては,ワイルド表現型と呼ばれるブロックのAuslander-Reiten有向グラフの連結成分(以下AR成分と省略)の形は半平面状の格子型かあるいはチューブと呼ばれる半無限の筒型であるというErdmannの重要な結果を基礎とした上で,研究を進める.表現加群の全体がなすカテゴリーのなかで,単純加群の持つ意味合いを探求するためにAR成分が利用できないか考える.多くの例を見れば,単純加群はAR成分の端点に位置しているが,単純加群のAR成分における位置が意味する所を模索する.その一方で,AR成分の端点に位置しない単純加群が現れる有限群はどのようなものなのか,特徴付けをしたい.また,単純加群の他にも,置換加群など重要な役割をする表現加群があるので,それらの表現加群がどのような形状のAR成分に属してどのような場所に位置にするのか,そしてその位置の意味するところが群の構造とどのように関連しているのかを解き明かしていきたい. 有限群の整数表現(完備離散付置環上の表現)においては,AR成分の形状の決定を目標として研究を進める.モジュラー表現におけるErdmannの定理と類似の主張が整数表現でも成立するのではないかと予想している.特に,既約加群や射影加群,置換加群などが重要と思われるので,そのような表現加群を含むAR成分について注視する.整数表現のときにはある種の既約加群はAR成分の端点に位置することは既に証明したので,これら既約加群を端緒として考察を始める.さらには既約加群を含むAR成分を何らかの部分群と関連づけて制限・誘導などの操作を施したとき,どのようなAR成分が現れるのか,観察を行いたい.さらにAR成分の端点に位置するような表現加群はどのような性質を持つものなのかを模索する. なお,有限群のモジュラー表現と整数表現とは密接に結びついている.AR成分についてもモジュラー表現と整数表現との間の関係を追求していくことで,モジュラー表現におけるAR成分について知られている結果を,整数表現のAR成分に反映させることができるのではないかと期待している.
|
Research Products
(7 results)