Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
AC7700((Z)-N-[2-methoxy-5-[2-(3',4',5'-trimethoxyphenyl)vinyl]pheny]-L-serineamide hydrochloride)は,チューブリン重合阻害剤のコンブレタスタチンA4誘導体で,腫瘍血管特異的に作用し,強力に腫瘍血流を減少させる効果を示す.AC7700は,抗がん剤として現在欧米でフェーズIの臨床試験が行われており,日本でも臨床試験が予定されている.本研究では,将来的にPETにより臨床でAC7700の薬物動態研究,治療効果判定などに利用することを目的として,[^<11>C]AC7700の開発を行った.まず,AC7700を[^<11>C]CH3で標識するための前駆体として,AC7700の5'-OCH3基をOH基に変換し,そしてセリン骨格のOH基およびNH2基をそれぞれTHP基,Boc基で保護した化合物を新規に合成した.この前駆体を用いて,アセトン中(室温)で,NaOH(2eq)を加え,[^<11>C]CH3OTfによりメチル化反応を行った.続いて,4MHCl/ジオキサン(100eq)を加えて70-80℃に加熱してTHPおよびBocの脱保護を行った.そして最終的に,逆相HPLCにより目的とする[^<11>C]AC7700の精製を試みた.結果として,構造異性化の起きたE-体の[^<11>C]AC7700も生成も見られたものの,平均43%(33〜52%)で目的とする[^<11>C]AC7700を標識合成することに成功した.全標識合成時間は約28分,放射化学的純度は99%,比放射能は2.8Ci/μmol(0.45〜4.0Ci/μmol,EOS)となった.この結果から,本研究において,[^<11>C]AC7700の実用的標識合成法が確立されたといえる.以上の成果を踏まえ,今後はこの[^<11>C]AC7700を用いた生物学的評価の研究を進める予定である.
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