Project/Area Number |
03J05700
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用分子細胞生物学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 紀彦 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ENGase / 遊離糖鎖 / α-mannosidase / Caenorhabdidtis elegans / Caenorhabditis elegans / endo-β-N-acetylglucosaminidase / α-mannosdiase |
Research Abstract |
Endo-β-N-acetylglucosaminidase (ENGase)が遊離糖鎖の分解に関与することを明らかにするために、線虫Caenorhabditis elegansのENGase (eng-1)欠損株の遊離糖鎖の構造および量について比較を行った。その結果、野生株のものでは還元末端にGlcNAc1残基を持つ構造(GN1)が約75%であったが、eng-1欠損株ではGlcNAc2残基のGN2が90%以上を占めた。これはGN2からGN1への変換にeng-1が関与することを示す結果であった。また、eng-1欠損株では遊離糖鎖全体量が約1.9倍増加しており、GN1に比べ、GN2ではその後のリソソームへの輸送の効率が低下したためと考えられた。さらに、ラットおよび酵母のサイトゾルα-mannosidaseと相同性のあった遺伝子F58H1.1についても欠損株を取得し、遊離糖鎖の解析を行った。すると、M5〜M8の遊離糖鎖の他に新たにGNM5が見出された。GNM5はゴルジα-mannosidase IIの基質となる構造であることから、F58H1.1はサイトゾルではなくゴルジα-mannosidaseである可能性が示唆された。そこで、F58H1.1欠損株の糖タンパク質糖鎖の構造を分析したところ、paucimannose typeおよびcomplex typeの糖鎖構造が消失していた。この劇的な糖鎖構造の変化は構造の分岐点となるゴルジα-mannosidase IIを欠くことによるものである。よって本遺伝子F58H1.1はゴルジα-mannosidase IIであることが証明できた。M5Aの構造がシスゴルジで形成されるものと同じであること、ゴルジα-mannosidase II欠損によって生じる糖鎖が遊離糖鎖として生成されていることより、ゴルジ体由来の新しい遊離糖鎖生成経路の可能性が示された。
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