キラリティーを自発的に発現させる化学システムの開発及びそのメカニズムの解析
Project/Area Number |
04F04804
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | Keio University |
Host Researcher |
朝倉 浩一 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授
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Foreign Research Fellow |
PLASSON Raphael 慶應義塾大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | ホモキラル / アミノ酸 / ポリペプチド / 重合 / 非線形動力学モデル / シミュレーション / 結晶化 / 国際研究者交流 / 分岐 |
Research Abstract |
本外国人特別研究員らは、原始地球において自発的にホモキラルな状態が出現した事象について、エネルギーの流入による物質のリサイクルがもたらすゆらぎの成長を基本としたAPED(Activation, Polymerization, Epimerization, Depolymerization)モデルを提案して、そのメカニズムについての検討を行なってきた。平成17年度は、主としてその中のDepolymerizationすなわちペプチドの加水分解について実験的な解析を行なったが、平成18年度は、その実験結果を速度式に当てはめて反応機構についての詳細な検討を行なった。その結果をAPEDモデルにあてはめると、これらA、P、E、Dの4過程が同時に進行するような反応系を作り出すことが出来るならば、ホモキラルな状態が自発的に出現する条件が見出され、この内容は現在投稿準備中である。 またAPEDモデルでは、ラセミ状態の定常解からホモキラル状態の定常解への転移は、条件の設定により転移点における不連続なものとなったり、分岐点における分岐ともなる。この挙動に基づいて、これまでに検討を行なってきた結晶化系におけるキラル対称性の破れ転移を説明するモデルを再検討したところ、全く同様の挙動を示すことが明らかとなった。また、モデルに3次元的な空間の広がりを組み込んだところ、実験において実際に観察される、試行毎に光学純度が60〜70%というように10%程度のばらつきが生じるのと同様な挙動が再現された。この内容は、J.Phys.Chem.B誌ならびにChaos誌に論文として掲載された。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)