Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
現在大きな問題となってきている貧困や格差の象徴とされるホームレスは、ほとんどが単身の男性であるという大きなジェンダー的特徴がある。「自由でもなく強制でもなく」では、例外的な存在である女性ホームレスをとりあげ、福祉政策のあり方について論じている。女性の貧困者への対応は売春防止法を中心に構成されてきたた歴史があるため、まずは売春をめぐる人権派と権利派という主要な二つの言説について検討している。そして、売春をしている女性ホームレスが野宿生活を脱却するまでの過程を追いながら、そのどちらの言説も女性ホームレスに対応するには不十分であることを明らかにし、望ましい支援のあり方について考察している。「廃品回収というなりわい」では、ホームレスの自立について検討している。ホームレスは怠け者だという社会一般の見方とは異なり、多くのホームレスは働いている。その中でももっとも従事者の多いのが廃品回収業であり、本論では仕事の詳細と生活実態を明らかにしている。しかし従来の研究でしばしば行われてきた、ホームレスは誰の世話にもならず自立しているという主張は、人が他者に配慮したり責任を感じるという人間関係の中で生きているという生活実態を捨象してしまう。「自立の陰で」では、こうした自立観を問題にしてきたケアの倫理論を参照しながら、従来の研究におけるホームレスの自立観と、それを前提にしてつくられてきたホームレス自立支援法の問題について論じている。
All 2007 2006 2005 2004
All Journal Article (11 results)
図書新聞 2812号
Pages: 5-5
現代思想 34巻9号
Pages: 211-221
情況 9/10号
Pages: 213-215
現代思想 34巻13号
Pages: 246-246
現代思想 34巻14号
Pages: 196-203
移動の風俗 現代風俗研究会年報(新宿書房)
Pages: 46-70
社会学評論 56・4
Pages: 898-914
110004303646
現代思想 33・12
Pages: 206-215
現代思想 33・5
Pages: 48-55
住総研研究年報 31(印刷中)
130006329710
京都社会学年報 12
Pages: 157-168