ホームレス男女の生成過程、社会関係についてのジェンダー分析と自立支援
Project/Area Number |
04J01038
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
丸山 里美 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ホームレス / ジェンダー / 貧困 / 福祉国家 / 都市 / 売春 / 公共性 / 共同性 / 社会福祉 / 自立支援 / 抵抗 |
Research Abstract |
現在大きな問題となってきている貧困や格差の象徴とされるホームレスは、ほとんどが単身の男性であるという大きなジェンダー的特徴がある。「自由でもなく強制でもなく」では、例外的な存在である女性ホームレスをとりあげ、福祉政策のあり方について論じている。女性の貧困者への対応は売春防止法を中心に構成されてきたた歴史があるため、まずは売春をめぐる人権派と権利派という主要な二つの言説について検討している。そして、売春をしている女性ホームレスが野宿生活を脱却するまでの過程を追いながら、そのどちらの言説も女性ホームレスに対応するには不十分であることを明らかにし、望ましい支援のあり方について考察している。 「廃品回収というなりわい」では、ホームレスの自立について検討している。ホームレスは怠け者だという社会一般の見方とは異なり、多くのホームレスは働いている。その中でももっとも従事者の多いのが廃品回収業であり、本論では仕事の詳細と生活実態を明らかにしている。しかし従来の研究でしばしば行われてきた、ホームレスは誰の世話にもならず自立しているという主張は、人が他者に配慮したり責任を感じるという人間関係の中で生きているという生活実態を捨象してしまう。「自立の陰で」では、こうした自立観を問題にしてきたケアの倫理論を参照しながら、従来の研究におけるホームレスの自立観と、それを前提にしてつくられてきたホームレス自立支援法の問題について論じている。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)