高温超伝導体の臨界相境界近傍における固有トンネル特性に関する研究
Project/Area Number |
04J01151
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
山田 義春 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高温超伝導 / 微小構造 / ドープ量依存性 / 固有ジョセフソン接合 / 不均一超伝導状態 |
Research Abstract |
Bi系高温超伝導体の結晶構造自体に内包される固有ジョセブソン接合のエレクトロニクス応用を最終的な目標として、現在基礎的な特性を調べるために不足ドープ領域から絶縁体にいたるまでの広い範囲にわたってのドープ量依存性を詳しく研究している。Bi系はこれまでドープ量を幅広く変化させることが困難で、これまでほとんど限られたドープ領域での研究しか行われていなかったが、我々の開発した両面壁開技術を利用して単結晶から極薄壁開単結晶薄膜を作製することでドープ量依存性を明らかにすることが可能となった。 最近では、ドーピングの際に不可避的に導入される結晶構造の乱れが超伝導状態に与える影響が注目されている。本期間は主にこのような視点に立って、壁開単結晶薄膜の過剰酸素量を変化させ、ドープ量を広範囲にわたって制御した系統的な研究を行った。具体的には、過剰酸素量制御がBi系の超伝導状態に与える影響を調べることをねらいとして、さまざまなドープ量に変化させながら輸送特性である面内抵抗率、ホール係数を測定した。その結果、過剰酸素量を変化させて不足ドープ状態にしたBi系高温超伝導体は、超伝導転移温度がLa系、Y系と比較して異常に抑制されていることが明らかになった。このようなBi系で特に顕著な超伝導転移温度の抑制の理由として、Cuのイオンと周りの0のイオンからなるピラミッドの傾斜などの、過剰酸素による局所的な格子の乱れが原因と考察した。実際、最近の過剰酸素の存在に伴う結晶構造、電子構造の変化の数値解析の結果は、過剰酸素の存在はCu直上の頂点酸素を大きくずらすことを明らかにしている。これらの内容の国際学会発表などを行った。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)