Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
平成18年度は、「急速加熱法を用いて調製した木質炭素化物の多孔質性の検討およびその応用用途開発」をテーマに研究を遂行した。多孔質炭素材料は、高電気伝導率、軽量、耐熱・耐薬品性など優れた特徴を有し、吸着材や触媒担体の基盤材料として有用である。一般に、マクロポーラス炭素材料の合成は、ポリウレタン等の多孔体材料や、セルロース等の繊維材料に熱硬化性樹脂等に浸透・硬化させ、炭素化する複数の工程から成る。著者らは、製造コストの低い単一工程である急速加熱法を用いることで、木質バイオマスから3Dネットワーク構造体を有し、均一な多孔質性も有するマクロポーラス炭素材料を合成することに世界で初めて成功した。これにより、再生可能な木質バイオマス資源を原料とする低コストマクロポーラス炭素材料の合成が可能になった。これらをまとめ、「Macroporous carbon prepared by flash heating of sawdust」としてCarbonに投稿し、すでに掲載されている。また、本マクロポーラス炭素材料は、高空隙かつ高強度であることが確認された。これは、3Dネットワーク構造体であることに由来している。このような合成時の昇温速度の変化に伴う強度および空隙率の特性変化について検討した結果をまとめ、「A Characterization on Mechanical Property of Macroporous Carbon Prepared by Flash Heating of Sawdust」としてCarbonに投稿予定である。また、本マクロポーラス炭素材料を基礎材料とすることで、賦活処理による比表面積の向上、本材料をテンプレートとしたポーラスメタルの合成手法の確立といったより付加価値の高い高機能性材料の創製を検討した。
All 2007 2005 2004
All Journal Article (7 results)
CARBON 45
Pages: 671-673
Proceedings of the 6th International Wood Science Symposium
Pages: 51-51
第3回木質炭化学会研究発表会要旨集
Pages: 17-17
Proceedings of International Symposium on NanoCarbons 2004
Pages: 67-67
Proceedings of the 5^<th> International Wood Science Symposium
Pages: 419-419
第54回日本木材学会大会研究発表要旨集
Pages: 431-431
Pages: 708-708