レーザー捕捉を利用した微少界面におけるトライボロジーの研究
Project/Area Number |
04J02462
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Microdevices/Nanodevices
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
村澤 尚樹 北海道大学, 電子科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | レーザートラッピング / 液晶液滴 / トライポロジー / 光トルク / トライボロジー |
Research Abstract |
本研究は、光学的異方性を持つマイクロメートルオーダーの液晶液滴を偏光レーザービームで捕捉・回転させたときの液滴の回転挙動を観測することにより、液晶液滴と周囲の溶媒との液-液界面におけるトライボロジーの詳細を解明することを目的としている。本年度は分子配向の規則性が高いスメクチックA液晶液滴を偏光レーザービームにより捕捉したときの挙動を解析することで、液晶液滴の分子配向が液-液界面のトライボロジーに与える影響を解明することを目指した。 試料となる液晶液滴は、スメクチックA液晶(CB8)を重水中に混合し撹拌することで作製した。捕捉用レーザーとしてCW Nd : YAG Laserの基本波を用い、単一の液晶液滴を偏光顕微鏡下で捕捉した。液晶液滴の回転周波数は、液滴を透過した捕捉用レーザー光の偏光状態を解析することで測定した。 スメクチックA液晶液滴を直線偏光レーザービームで捕捉すると、中心から外れた位置で捕捉され、その位置はレーザーパワーに拠らず一定となることが明らかとなった。また、直線偏光の偏光方向を回転させると、それに追従して液滴も回転する様子が観察された。一方、円偏光レーザービームで捕捉すると、レーザーパワーの強度の違いによって異なる挙動が観察された。低パワー(31mW)で捕捉した場合、液滴は一定の速度で回転するのに対し、レーザーパワーを高くすると(64mW)、一定期間回転した後、停止することが明らかとなった。さらに、これらの液滴の挙動の解析結果を基に液滴に働くトラップ力を算出した結果、理論式から得られる値とよい一致を示した。これらの結果はこれまでネマチック液晶液滴で観察された回転挙動と大きく異なっており、今後他の分子配向を持つ液晶液滴の回転挙動についても解析することで、液晶液滴の分子配向と液-液界面のトライボロジーの関係が明らかになると考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)