無神論イデオロギーから呪術・宗教信仰へ-ソ連崩壊とロシア人に関する民族誌的研究-
Project/Area Number |
04J02899
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cultural anthropology/Folklore
|
Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
田中 潤子 (藤原 潤子) 東北大学, 東北アジア研究センター, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | ロシア / カレリア / フィンランド / 呪術 / 宗教 / ポスト社会主義 / ナショナリズム / マイノリティ・ビジネス / ロシア正教 / ルーテル派教会 / 人道支援 / 言語政策 / 伝統復興 / ライフヒストリー / プロパガンダ |
Research Abstract |
本研究は、ソ連崩壊後のロシアにおける宗教をめぐる状況を民族誌的に記述することを目的とするものである。 前年度の半年間のフィールドワークに引き続き、ロシア連邦カレリア共和国の一村落及びその周辺地城で、さらに半年間のコミュニティ調査を行った。主な調査項目は以下のとおりである。 (1)宗教復興:現地の伝統宗教であるロシア正教会、ソ連政権を承認しなかったカタコンベ正教会、隣国フィンランドの宣教師が布教するルター派教会、セクトと非難される「エホバの証人」などの復興・布教状況、及び競合・共生状況について、資料収集を行った。 (2)資本主義化経験:計画経済によって保護されていた村が、ソ連崩壊後、いかに世界経済の渦に巻き込まれて貧困化し、その結果どのような社会問題が生じたのかについて、資料収集を行った。村人にとって資本主義化は、見知らぬ他者による経済的・精神的侵略として経験されている。このテーマの一環として、東北大学内の共同研究「旧ソ連を中心とするポスト社会主義世界におけるマイノリティ・ビジネスの展開と私的所有観生成についての学際的研究」において、2007年1月に「現代カレリアの村落における生活戦略」と題した研究発表を行った。 (3)ナショナリズム:カレリア共和国行われている「民族の混生林」とよばれる民族政策の方針と適用の実態について、資料収集を行った。 調査を終えて間もないため、研究成果は未刊行だが、以下の3つのテーマを中心に、今後調査資料の分析を行う予定である。 また今年度は、2005年に学位授与された博士論文「ポスト社会主義ロシアにおける呪術の復興」の出版にむけての加筆作業も行った。
|
Report
(3 results)
Research Products
(7 results)