Project/Area Number |
04J04162
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cultural anthropology/Folklore
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Research Fellow |
城戸 俊一郎 首都大学東京, 社会科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | フィジー / インド系 / 移民 / クーデタ / NRI / 国民国家 / 文化人類学 / ナショナリズム / 南アジア / 土地問題 / 民族 / オセアニア / 文化変容 |
Research Abstract |
本年度は、フィジーにおいて政治的緊張状態が続いた。この緊張状態は結果的に2006年12月5日のクーデタへと繋がった。インド系住民の移動行動を決める要因として、フィジーの政治的状況は非常に大きな意味を持つため、従来の研究方針を変更し、フィジーの政治状況の経過観測が中心となった。その一方で、引き続き、フィジーのインド系住民および海外に移動したフィジー・インド系住民の生活実践の調査も行った。 前期は、昨年度収集した資料の整理、および、インターネット、メール等を用いての聞き取りを行った。後期、12月から2月の間は、フィジーに赴き、クーデタ後の状況に関する資料収集とフィールドワークを行った。資料収集は、首都スバ市内南太平洋大学図書館内Pacific Collectionにて行った。フィールドワークによる聞き取り調査は、首都スパ市内、バ地域、シンガトカ地域において行った。結果、以下のことが明らかにされた。今回の政治的緊張およびクーデタは、フィジー系の権益保護を名目におこなわれた1987年、2000年のクーデタとは異なるものである。今回のバイニマラマ軍司令官(現在首相を兼任)によって行われたクーデタの主張の一つには、ガラセ(前)政権によるフィジー系の権益保護を行き過ぎに対する批判がある。それゆえ、今回のクーデタは、インド系住民には概ね好感を持って受け入れられた。しかし、継続的なインド系住民の海外流出傾向を食い止めることにはならっていない。社会的不安定さが続く限り、インド系住民の海外流出は続くものと思われる。
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