スローンデジタルスカイサーベイ銀河数密度場の位相相関解析
Project/Area Number |
04J05594
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Nagoya University |
Research Fellow |
日影 千秋 名古屋大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 宇宙マイクロ波背景放射 / 宇宙の初期密度ゆらぎ / 統計解析 / トポロジー / 密度ゆらぎの非ガウス性 / 宇宙大規模構造 / 原始密度ゆらぎ / 位相相関 / 銀河分布 |
Research Abstract |
宇宙マイクロ波背景輻射は、現在の構造の起源となる宇宙初期のゆらぎを直接反映しており、宇宙初期に起こったと考えられる急激な膨張(インフレーション)の様子を調べる上で、非常に有用である。実際の観測からインフレーションの性質を直接調べる手法のひとつとして、CMBの温度ゆらぎのガウシアン統計からのずれの性質を詳しく調べる方法がある。CMBゆらぎの統計的性質は、ガウシアン統計によく従うことが知られているが、完全にガウシアン統計に一致するわけではなく、インフレーションの理論モデルによって、ずれ方が異なる。 今回、ミンコフスキー汎関数という、密度ゆらぎの形状・トポロジーを調べる指標を使って、ガウシアン統計からのずれを解析的に記述する方法を初めて確立した。その結果は、数値シミュレーションによる結果とも非常によく一致することがわかった。また、観測データに応用する際に問題となる、サーベイの形や、ノイズ、アンテナビームのウィンドー関数など様々な観測的影響を含む場合でも、今回導いた解析手法が適用できることも確かめた。 現在CMBの全天の詳細観測を行っているWMAP衛星の観測データに対して、今回導出した解析手法を応用した結果、ガウシアン統計に非常によく一致することが確かめられた。どの程度ガウシアン統計に一致するか(ガウス性)を定量的に調べた結果、その制限の大きさは、これまで得られた結果と同程度に強い制限が得られることがわかった。今後、Planck衛星を初めとする一層精密な観測に応用することで、ガウス性に対するより強い制限を与えられることが期待できる。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)