ナノ成形された材料の添加により誘起される液晶機能の評価
Project/Area Number |
04J10240
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
波多野 吏 東京大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | カラムナー液晶 / ホスフィンオキシド / 光機能性 / ナフタレン / 固体発光 / キュービック液晶 / イオン伝導 / アルカリ金属イオン / ランタニド金属イオン / 光スイッチング / アゾベンゼン / 水素結合 |
Research Abstract |
現在、π共役を有する様々な液晶分子が合成・報告されている。ほとんどの分子において、自己集合の駆動力としてπスタックが用いられている。そのため、π共役分子の会合に由来する退色・消光などが起こり、π共役分子本来有する分光的特性が利用されてこなかった。さて、昨年度までに研究を行ってきたトリフェニルホスフィンオキシドを骨格に有する液晶において、トリフェニルホスフィンオキシド間のスタッキング距離が、πスタックの距離より十分長い事が明らかになった。今回この点に注目し、トリフェニルホスフィンオキシドにπ共役分子を導入する事で、πスタックを駆動力せず自己集合を行う新しいπ共役液晶の構築を行った。π共役分子として、ナフタレン等のアセン類や複素5員環などを基体とするπ共役分子を導入したホスフィンオキシド誘導体を合成し、液晶能の検討を行った。その結果、ナフタレンや複素5員環を含む、ホスフィンオキシドは室温を含む幅広い温度で液晶相を形成する事が明らかになった。液晶相での分光測定を行い、溶液中のものと比較を行った。その結果、紫外可視吸収スペクトルにおいて、液晶相のものと溶液中のものとの間で、シフト等はほとんど確認できなかった。また、蛍光スペクトルにおいても、溶液中のものと液晶状態のものとの間のシフトはごく小さいものであった。これらの分光測定の結果は、液晶状態の下でもナフタレン等のπ共役分子はπスタックを起こしていない事を支持する結果である。トリフェニルホスフィンオキシド骨格は、π共役分子をスタックさせずに自己組織化させる上で、非常に有用な骨格である事を示した。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)