Project/Area Number |
04J11374
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
平松 尚志 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 重力波 / ブレーン / インフレーション / 宇宙論的摂動論 |
Research Abstract |
Randall-Sundrumモデルにおける背景重力波の進化について、数値計算の手法を用いて解析した。余剰次元が存在すると、重力波は、フリードマン方程式の高エネルギー補正に伴う増幅効果と、Kaluza-Kleinモードの励起による減衰効果を同時に受ける。本研究の解析により、輻射優勢期においては二つの効果が相殺し、余剰次元が存在するにもかかわらず背景重力波のスペクトルが4次元理論で予言されるものとほぼ同じになることが示された。また、宇宙の状態方程式変えて同様の解析を行った結果、Kaluza-Kleinモードの励起に関してある普遍的な法則があることを示した。 こういった背景重力波の検出(観測)の際には、一般的に非ガウシアン的雑音の存在を考慮する必要がる。本研究では、一般化された背景重力波信号の相関関数を用いることで、背景重力波の検出効率が増加することを示した。 インフレーション中には、背景重力波(テンソル)と共に曲率揺らぎ(スカラー)も生成される。本研究では、RSモデルにおけるブレーンインフレーションモデルの1つであるHawkins-Lidseyモデルを用いて、インフラトン場の揺らぎと曲率揺らぎの進化について、古典論の範囲での数値シミュレーションを行った。その結果、小スケールの揺らぎほど振幅が抑えられることが分かった。これは、ブレーン上に束縛されているインフラトン場の揺らぎの一部が、それと結合する曲率揺らぎを介して余剰次元方向へと逃げ出すことによる。 さらに、本研究はインフラトン揺らぎと曲率揺らぎとの結合系を量子論的に取り扱うことに成功し、インフレーション中における曲率揺らぎの振幅を半解析的に求めた。この解析から、時空が5次元的に振る舞うことによる曲率揺らぎのパワースペクトルの補正は、4次元理論におけるStewart-Lyth補正と同程度であることが示された。
|
Report
(3 results)
Research Products
(7 results)