断層調査・変形試験・シミュレーションの融合による沈み込み帯の地震の発生機構の解明
Project/Area Number |
05J02149
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 博之 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 地震 / 断層 / 摩擦 / 構成則 / 破壊伝播 / 破壊の伝播 / 摩擦実験 / 摩擦試験 / 浸透率 |
Research Abstract |
19年度前半(4〜7月中旬)には、地震破壊の核形成時に重要となると思われる、中速速度領域(1mm/s〜10cm/s程度)における岩石の摩擦の構成則を、主に理論的、数値計算的手法を用いて構築した。本モデルは、低速、高速摩擦において提唱されている既存のモデルと矛盾せず、これまでに報告された幾つかの実験データと整合的である。本研究はJournal of Geophysical Researchへ投稿済みである。 7月中旬〜10月初めまでの期間は、前年度に引き続き米国・ハーバード大学へ指導委託により訪問、断層の高速変位時における熱的な弱化機構を考慮に入れた、動的な破壊の進展様式に関する研究を行った。本研究の結し果はSCEC 2007 Annual meeting及び2008 AGU Fall meetingにて報告し、後者ではOutstanding Student Paper Awardを受賞した。またAGU meetingでは、Texas A&M大学の北島氏と共同研究である、南海トラフで採取されたデニルマのサンプルを用いた摩擦試験の結果もポスター発表で一部報告された。 10月より、花折断層の断層ガウジを用いた摩擦試験と、新しく考案したより正確な摩擦パラメータの決定法を論文にまとめ、Journal of Geophysical Researchへ投稿、またこれまでの研究成果をまとめた博士論文を執筆した。 天然の断層は非常に広い変位遠度(10^-10以下から10^1m/s程度)を経験する。そのような多様な条件化での断層の力学的挙動の解明は本質的に重要な課題である。本研究では、野外調査、実験、理論、数値計算を複合的に用い、広い変位速度領域における断層構成則を提唱、またその動的な破壊の進展における重要性が明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)