酸化物結晶の照射損傷に及ぼす電子励起および電場の効果
Project/Area Number |
05J06199
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical properties of metals
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 知一 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 酸化物セラミックス / 照射損傷 / 高密度電子励起 / イオントラック / 電子励起 / スピネル型酸化物 / スピネル / イオンラック |
Research Abstract |
スピネル酸化物は、岩石型プルトニウム燃料やアクチノイド元素の核変換処理における不活性母材として期待されている。このような環境において、スピネル酸化物は核分裂片による照射を受け、高密度電子励起よりイオントラックと呼ばれる柱状の照射欠陥が結晶中に形成される。本年度は、イオントラックの蓄積効果を詳細に調べるため、原子力研究機構のタンデム加速器を用いて照射量およそ10^<17>ions/m^2の数百MeVのXeイオンおよびAuイオン照射実験を行い、透過電子顕微鏡による組織観察および、高角度分解電子チャネリングX線分光法(HARECXS法)によるイオン配列の解析を行った。イオントラックが数回から十数回程度重なりあう条件でも組織は非晶質化しておらず、照射領域全体のイオン配列が不規則化していることを明らかにした。また高照射量条件において観察されるイオントラックの密度は一定値をとることが分かった。このことから、他のイオントラックを回復させる領域の大きさを求めたところ、低照射量の照射実験で求めた個々のイオントラック形成に伴う不規則化領域の大きさにほぼ一致していることが明らかになった。 また照射欠陥の蓄積により非晶質化する際にみられる岩塩構造への相変化を明らかにするため、昨年度に引き続きフレンケル対蓄積過程の分子動力学計算を異なる温度で行い、陽イオン配列の不規則化および岩塩構造への相変化の温度依存性を調べた。解析の結果、格子間原子は八面体位置にスプリット構造をとるときが安定であり、スプリット構造の点欠陥の蓄積により岩塩構造への相変化が起こることが明らかになった。
|
Report
(3 results)
Research Products
(10 results)