Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本年度は遠心羽根車内でのマイクロバブルの大容量生成に関する実験調査を行い大変有意義な研究成果が得られた.まず,既存の高気液混合比適用形遠心ポンプ(多翼二重回転翼列羽根車)を用いて羽根車出口,ポンプ吐出し管で気泡の観察を行い,羽根車出口において気泡径100μm以下の微細気泡を大量に生成し観察するに至った.さらに下流側の吐出し管においては作動流体の流下過程において気泡の合体を招き,気泡径は1mm以下のサイズにまで大きくなるものの,その中には気泡径100μm以下の微細気泡も数多く含まれていることを確認した.また羽根車内の流れ場において気泡流の微細化効果を高めるために,羽根車翼間流路に縮小・拡大流路形状を組み込みその効果を実験調査した.その結果,羽根車出口において気泡径100μm以下の微細気泡を数多く確認し,下流側の吐出し管においても微細気泡の数は既存の羽根車よりも多いことが観察により確認された.本研究ではこの羽根車を微細気泡生成用の羽根車と位置づけ,羽根車下流側にディフューザ翼列や羽根車回転数,羽根車入口圧の減圧化によりさらなる気泡の微細化を試み,その結果,羽根車出口において気泡径70μm以下の微細気泡が大勢を占めるまでに至った.またポンプ内部(吐出し管含)流速5m/s以上の速い流れ場であるため超微細気泡(気泡径50μm以下)の観察が困難であった.そのため吐出し管下流側に透明アクリル製のタンクを設置し,そこでの気泡観察を同時に行った.その結果,高速流体中では観察できなかった気泡径10μmオーダーの超微細気泡を多数確認し,マイクロバブルを大容量生成するに至った.またマイクロバブルの高効率生成を目的とし,羽根車内の流れ場を三色油膜法によりその限界流線を観察し,より気泡微細化に適した羽根車および下流流路形状を検討した.その結果,ボリュート部に円形ケーシングを用いて,さらにそこでの流路断面積を小さくし流速を速めることで,気泡の合体機会を減らし,より多くの超微細気泡を生成できることを実験観察より明らかにした. 本年度は国際会議において気液二相流遠心羽根車内の流れ場測定を12ACFM(韓国)にて発表し,気液二相流遠心ポンプのEFD・CFD結果を日本機械学会年次大会で,マイクロバブルの生成に関する研究成果を第60回ターボ機械協会講演会にて発表した.
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