CD8陽性制御性T細胞を利用した炎症性腸疾患治療へのアプローチ
Project/Area Number |
08F08460
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 治彦 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ENDHARTI Agustina Tri 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 制御性T細胞 / CD8^+細胞 / 炎症性腸疾患 / T細胞養子移入 / IL-10 / CD8陽性 / モデルマウス / 制律性T細胞 |
Research Abstract |
炎症性腸疾患に対するCD8^+CD122^+制御性T細胞の寄与を、マウスモデルを用いた実験によって明らかにした。モデルマウスは、リンパ球を欠くRAG-2ノックアウトマウスに、制御性T細胞を含まない細胞集団であるCD4^CD45RB^<hi>細胞を養子移入することで腸炎を誘導する系を用いた。 CD4^+CD45RB^<hi>細胞を移入するのと同時にCD8^+CD122^+制御性T細胞を移入すると、腸炎の発症が認められないもしくは非常に軽い程度で治まるという実験結果が得られ、CD8^+CD122^+制御性T細胞が炎症性腸疾患の発症を予防する働きがあることがわかった。また、CD4^+CD45RB^<hi>細胞を移入してから4週間経ち、すでに腸炎を発症しているマウスにCD8^+CD122^+制御性T細胞を移入しても症状が軽快していくことから、CD8^+CD122^+制御性T細胞が炎症性腸疾患の治療にも役立つ可能性が示された。一方、IL-10ノックアウトマウス由来のCD8^+CD122^+制御性T細胞を用いた場合には、腸炎の予防効果がまったくないわけではないが、野生型マウスのCD8^+CD122^+制御性T細胞と較べると著しくその腸炎予防効果が乏しいという結果が得られ、CD8^+CD122^+制御性T細胞の炎症性腸疾患予防効果は、IL-10に完全に依存しているわけではないがIL-10が非常に重要な役割を演じていることがわかった。最後に、CD4^+CD25^+制御性T細胞とCD8^+CD122^+制御性T細胞それぞれを単独で移入して効果を発揮できる数の半分を移入した場合には腸炎の発症が見られたが、そのさらに半分ずつの細胞数の両制御性T細胞をミックスして移入すると腸炎の発症がきれいに抑えられることから、炎症性腸疾患の発症におけるCD4^+CD25^+制御性T細胞とCD8^+CD122^+制御性T細胞の協同効果が示された。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)