Project/Area Number |
08J10987
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics/Chemical physics
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
赤木 暢 上智大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | マルチフェロイクス / 交差相制御 / 強誘電体 / 反強磁性 / 強相関酸化物 / 反強磁性体 |
Research Abstract |
Ca_2CoSi_2O_7における特異な電気磁気効果の起源の解明を目指し、同様の結晶構造(空間群:P4-2_1m)と磁気構造を持つSr_2CoSi_2O_7結晶における磁場誘起電気分極の磁場角度依存性を測定した。この実験から、ab面内で磁場方向を90°回転させることでc軸方向の電気分極が反転することがわかった。その大きさは、磁場を[110]方向に印加した時に最大となり、磁場をa軸、b軸方向に印加したときにはゼロとなる。このように、電気分極の大きさは、磁場回転角θに対してsin2θに比例することがわかった。さらに、パルスマグネットを使用した強磁場下での電気分極測定から磁化が飽和した状態や高温の常磁性状態でも電気分極が誘起されることがわかった。特に、磁気転移温度に対し十分高温な領域における強磁場下での磁化と電気分極の振る舞いから、常磁性状態では電気分極(P)は磁化(M)の2乗に比例する(P=A×M^2)ことがわかった。これらの実験結果から、Sr_2CoSi_2O_7結晶における磁場誘起電気分極はp-d hybridization modelによって説明できることがわかった。さらに、この電気磁気効果は、温度に依らず発現するという特徴がある。そのため、新規の電子デバイスへの応用が期待できる。実際、ネオジム磁石とモーターを使用し、磁場を高速回転させることで室温における磁場誘起電気分極を観測することができた。
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