Project/Area Number |
09J10634
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金子 沙永 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 色 / 明るさ / 対比 / 錯視 / 同時対比 / 時間特性 / 視覚運動 / 運動速度 / 時間 |
Research Abstract |
本年度も前年度に引き続き、明るさ同時対比・色同時対比の時間特性について検討した.昨年度までの研究で、明るさ同時対比および色の同時対比の錯視量を瞬間呈示(CRTモニターの1フレーム=10ms)条件と500ms呈示条件の2条件間で比較すると、瞬間呈示条件での錯視量の方が非常に強くなることが明らかになった.以下の実験では呈示時間をより細かに操作し錯視量との関係性を調べた.呈示時間を操作する実験は明るさ同時対比条件と色同時対比条件の2条件をほぼ同一の刺激配置で行った.被験者は、様々な輝度(明るさ同時対比条件)ないし色(色同時対比条件)を持つ周辺刺激の中心に配置した直径1度のテスト刺激と知覚的に同じになるように比較刺激(テスト刺激と同サイズ)の輝度・色を調整した.明るさ同時対比条件では周辺刺激は白(66cd/m2)から黒(0cd/m2)までの4色を用いた.色同時対比条件では周辺刺激としてDKL色空間(Derrington et al., 1984)での等輝度平面上の4色(cardinal axes上に載る)を用いた.テストフレームの呈示時間は10msから640msまでの7条件であった.結果から、最も短い呈示時間の際に見られる強い錯視量が呈示時間が長くなるにつれ指数関数的に減衰するという関数形状が明るさ同時対比・色同時対比の両方で共通してみられることがわかった.また、各被験者のマッチングデータに指数関数をフィッティングし、各条件での時定数を求めた結果、同一被験者内では明るさ同時対比の時定数の平均が色同時対比の時定数の平均よりも長くなることが明らかになった.以上の結果は、両同時対比の瞬間呈示での錯視強化をもたらすアルゴリズムは共通しているが,必ずしも全く同一のメカニズムが共通して関与している訳ではないことを示唆している.
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