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ゼブラフィッシュを用いた高分解能生体イメージングによる血管と癌細胞に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11J08596
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeSingle-year Grants
Section国内
Research Field General physiology
Research InstitutionHamamatsu University School of Medicine

Principal Investigator

金田 雅充  浜松医科大学, メディカルフォトニクス研究センター, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2011 – 2012
Project Status Discontinued (Fiscal Year 2012)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywords血管外浸潤 / 転移 / がん / ゼブラフィッシュ / 血管新生 / GFP / 生体イメージング / VEGF
Research Abstract

昨年度の成果として、ゼブラフィッシュ稚魚の血管内にがん細胞をマイクロインジェクトし、新規の「ゼブラフィッシュ血行性がん転移モデルの生体イメージングシステム」を確立した。血管内皮細胞で選択的にGFPを発現するトランスジェニックゼブラフィッシュの血管内へ、RFPを発現したヒト咽頭がん細胞を移入したところ、血管内に移入されたがん綿胞はすぐに塞栓を形成した。その後、塞栓を形成したがん細胞は、免疫細胞のように個々の細胞ごとに浸潤するのではなく、細胞塊のまま集団で血管外組織へ移動・生着することを見出した。そのような血管外浸潤過程を蛍光2色長時間タイムラプス撮影により観察・解析することで、がん細胞の血管外浸潤が「がん細胞のinvasion」と「血管内皮細胞によるがん細胞の囲い込み」の2つの過程により起こることを明らかにした(論文投稿中)。
本年度は、ゼブラフィッシュモデルで発見した現象が、哺乳類動物においても保存された現象であるか否かを調べるため、マウス乳がん細胞株(4T1)を免疫不全マウスの尾静脈から移入し、肺転移モデルマウスを構築した。血管内皮細胞マーカー(CD31,VE-cadherin)に対する抗体を用いて免疫染色を行い、肺で塞栓を形成した4T1細胞と血管内皮細胞の分布を解析した。興味深いことに、細胞移入24時間後には、血管壁へ接着した4T1細胞群の表面を血管内皮細胞が覆うように広がっていることを確認した。
また、並行して生体イメージングに向けた基礎データの採取も行ってきた。これまでに、マウス生体内における癌細胞の運動を数時間安定的に観察することに成功しているが、原発巣から離れた転移先における癌細胞や腫瘍微小環境のイメージングを可能にするためには多くの課題を残している。これらの課題を解決し、転移先における生体イメージングを行うため、渡米後は転移巣の形成領域を制御する手法の開発を進めており、まもなく動物実験を開始する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は順調に展開し、これまでの研究成果は、国際学術雑誌Pros Oneへ投稿し、現在、revisionのためのデータ採取を行っており、まもなく受理されるものと思われる。また、3年度目に計画していた癌モデルマウスによる検証のための実験をすでに開始し、蛍光試薬および蛍光タンパク質により標識したがん細胞を用いて肺転移モデルマウスを構築した。血管内皮細胞マーカーを免疫染色し、哺乳類動物にも「血管内皮細胞によるがん細胞の囲い込み」タイプの血管外浸潤過程が保存されている可能性を示唆する結果を得た。
また、転移巣の生体イメージングに向けて、観察手法・領域・時期などについて基礎条件の評価を行ってきた。

Strategy for Future Research Activity

癌転移における新たなメカニズム解明を目指し、マウスを用いた生体イメージング技術は必要不可欠だと考えているが、その手法開発は世界的にも未だ手探りの状況である。本年度から、斬新な生体イメージング手法を開発しながら研究を展開させるため、米国スタンフォード大学の研究室へ留学中である。マウス体内における癌転移プロセスをイメージングするためのアプローチとして、目的の箇所で転移巣形成を誘導するという新規技術の開発に取り組んでいる。この技術を生体イメージングに応用し、マウス体内における転移プロセスのイメージングを可能にしたい。

Report

(2 results)
  • 2012 Annual Research Report
  • 2011 Annual Research Report
  • Research Products

    (5 results)

All 2012 2011

All Presentation (5 results)

  • [Presentation] ゼブラフィッシュ血行性がん転移モデルにおける、血管内皮細胞が誘導するがん細胞の血管外浸潤 (口頭およびポスター発表)2012

    • Author(s)
      金田雅充
    • Organizer
      日本分子イメージング学会
    • Place of Presentation
      浜松、アクトシティ浜松(口頭およびポスター発表)
    • Year and Date
      2012-05-24
    • Related Report
      2012 Annual Research Report
  • [Presentation] How does the tumor extravasation occur in vessels?-Time-lapse in vivo imaging at a cellular level reveals masters and commands2011

    • Author(s)
      寺川進
    • Organizer
      慶北-浜松合同医学シンポジウム
    • Place of Presentation
      韓国、慶北大学
    • Year and Date
      2011-09-29
    • Related Report
      2011 Annual Research Report
  • [Presentation] Involvement of VEGF in extravasation of cancer cells visualized by in vivo imaging in the zebrafish2011

    • Author(s)
      金田雅充
    • Organizer
      World Molecular Imaging Congress 2011
    • Place of Presentation
      米国、San Diego Convention Center
    • Year and Date
      2011-09-09
    • Related Report
      2011 Annual Research Report
  • [Presentation] 深部蛍光顕微鏡観察における空間光変調器を用いた収差補正の基礎特性評価2011

    • Author(s)
      瀧口優
    • Organizer
      第20回日本バイオイメージング学会
    • Place of Presentation
      北海道、千歳科学技術大学
    • Year and Date
      2011-09-02
    • Related Report
      2011 Annual Research Report
  • [Presentation] ゼブラフィッシュ血行性がん転移モデルにおける血管外浸潤の2つの形2011

    • Author(s)
      金田雅充
    • Organizer
      第6回日本分子イメージング学会
    • Place of Presentation
      兵庫、神戸国際会議場
    • Year and Date
      2011-05-26
    • Related Report
      2011 Annual Research Report

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Published: 2011-12-12   Modified: 2024-03-26  

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