18世紀半ばのドレスデンにおけるイタリア絵画の受容に関する研究
Project/Area Number |
11J10347
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | Aoyama Gakuin Women's Junior College |
Research Fellow |
金沢 文緒 青山学院女子短期大学, 現代教養学科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ドレスデン / 王立絵画館 / ベルナルド・ベロット / 美術館政策 / フリードリヒ・アウグスト2世 / ハイネケン / アルガロッティ / グアリエンティ |
Research Abstract |
本研究は、宮廷画家の地位を求めて辺境の北方諸国を目指した18世紀のイタリア人画家の汎ヨーロッパ的移動に着目し、この芸術現象に接近する手段として、彼らの目的地であり次の旅への出発点でもあったドレスデンにおいて、イタリア絵画がどのように受容されたのか考察するものである。 本年度は、昨年度までの調査を補足し、さらに、これまでの研究成果を統合することを目指した。 まず、昨年度までの調査の不足を補完するために、ドレスデンにおいて王立絵画館と美術アカデミー関連の資料調査を行う予定であったが、本年度は諸般の事情により断念せざるをえず、これまでの調査の分析に重点を置いた。また、18世紀半ばのヨーロッパにおける絵画趣味の格差の問題を考察するべく、ドレスデンとは異なる地域との比較を行う作業に着手した。具体的には、同時代の別の都市として、ドレスデンの美術コレクション及びイタリア人画家が移動した先のワルシャワを考察対象に選定した。まずは特に歴史学の分野の先行研究の分析を行い、当時の美術動向の前提となる歴史的背景の把握に努めた。 本年度は、日本で開催されたベロットと同時代の風景画家たちの動向を捉えた展覧会に関する報告として『日本18世紀学会年報』第28号に展覧会評が掲載となった。また、2014年3月に日本地理学会内の大衆文化の地理学研究グループにおいて講演「現実と虚構のはざま―18世紀ヨーロッパにおける景観画の展開―」を行った。これらは共に、18世紀半ばのヨーロッパにおけるカプリッチョという絵画ジャンルの本質に迫ったものであり、本年度の課題であった18世紀半ばのドレスデンにおける絵画趣味についての研究成果として位置づけられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度は研究中断期間をはさみ、海外での実地調査ができなかったため、国内で渉猟できた文献資料に基づく考察に留まった。これを補うため、来年度は速やかに海外での調査分析を行い、本年度の研究目標の達成に努めたい。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)