摂動型波動方程式に対する重みつき時空評価に関する研究
Project/Area Number |
14740114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Global analysis
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Research Institution | Osaka University (2003-2004) Shizuoka University (2002) |
Principal Investigator |
久保 英夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50283346)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 波動方程式 / ポテンシャル / 時間大域解 / 時空評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は波動方程式においてその線型部分が摂動された方程式を解析し,その解の挙動と摂動項がない方程式の解のそれとの違いを調べることである.時間と空間がある意味で対等であるという波動方程式の性質から,その解の挙動は時間変数と空間変数の混在した形の減衰評価によって,より良く近似されると考えられる.そこで,重みつき時空評価がどのような形で摂動型波動方程式の解について成り立つか考察した. まず,ポテンシャル項による摂動のある場合に重みつき時空評価を摂動のない場合と同様な形で導いた.しかし,質量項がない場合にはポテンシャルが無限遠方で十分速く減衰しているという仮定が必要であり,他方,質量項のある場合にはポテンシャルの減衰をそれ程必要としない代わりに最終的な評価は微分の損失を含んでいる.前者の評価式は更に非線型問題への応用が可能である.この様な評価を導くために散乱理論・フーリエ積分作用素・補間空間論などの理論を用いた. また,非線型項による摂動による影響が重みつき時空評価にどのように影響するかについても調べた.非線形項の次数が高ければ,小さな解に対して摂動のない解が満たすのと同様の重みつき時空評価が得られた.このような評価式は,伝播速度の異なる非線型波動方程式系を解析するのにも有効である.更に,空間2次元の問題を扱うとき,時空評価からルベーグ空間における評価を導くことによって,より広いクラスの非線型項に対して時間大域解の存在を示すことが出来ることが分かった.
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)