Project/Area Number |
20H03657
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
油井 史郎 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 准教授 (00383886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武部 貴則 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 教授 (20612625)
柿沼 晴 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30372444)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
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Keywords | 上皮細胞胎児化 / 上皮細胞互換性 / TMDU細胞 / 人工肝細胞 / 幹細胞 / 可塑性 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、研究代表者独自の上皮細胞の再生反応に組み込まれた胎児化の発見を発展させ、「可塑性を利用することで、原腸由来の各種臓器の上皮細胞は互換性を獲得することが可能である」という仮説を検証するものである。原腸由来臓器に共通して備わる「旺盛な再生能力」を支える可塑性を利用し、成体上皮細胞を胎児型上皮に誘導する方法、さらには誘導された胎児型上皮細胞の系譜境界を超えた細胞への転化能を検証する画期的な研究企画であり、iPS細胞の各種臓器系譜への分化誘導法開発やダイレクトリプログラミングによる細胞開発に比較し、ゲノムの保全された安全な細胞の提供を可能とする新しい技術開発への挑戦である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、課題の初年度として十分な進捗が認められた。具体的にはヒト腸細胞が、我々の開発した特殊な培養法で、再現性を持って多数のサンプルで培養可能であること、さらにこれらの細胞が胎児腸上皮細胞に近似することが明らかとなり、本課題の重要なテーマである「細胞レベルので若返り」に関するエビデンスを構築することができた。その胎児性を明瞭にするため、本課題では腸が発生する内胚葉原基に由来する他の代表的臓器である肝臓を形成する肝細胞系譜への誘導、ならびにその逆ベクトルの肝細胞からの腸上皮細胞誘導の可能性を検証する予定であるが、特殊な培養条件で遺伝子操作を経る事なくHepatocyte系譜のフェノタイプを獲得できる可能性を明らかにする事ができた。腸上皮細胞と肝細胞という一見全く異なる細胞の互換性の検証は、従来のiPS細胞を主に研究対象とする医学・再生医療研究において、大いに発展性を有している。 これらの成果について、第20回日本再生医療学会をはじめとする複数の学会・セミナーで発表する機会を得ることだけでなく、より細胞機能解析やそのメカニズムに特化・深化させた新しい研究テーマの創出にもつながるなど、今後ますますの発展が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度である今年度においては、ヒト成体腸を胎児化する方法の検証と、胎児性の担保としての類縁系統組織への誘導検証を目的としていたが、パイロットスタディーが極めて順調に進捗し、すでに実際にフェノタイプ上、肝細胞に類似した形質を有する細胞の誘導が可能であることを示唆する成果を得ることができた。本研究は当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は肝細胞様細胞の性状を複数の遺伝子発現や各種の染色より詳細に解析する。具体的には誘導の各段階において、マーカー遺伝子のPCR・各種染色による発現解析を予定し、本課題ではフェノタイプ上における肝細胞性を評価・検証していく。本課題の中心は、腸・肝の相互互換性であり、腸→肝と逆ベクトルの検証、すなわり肝細胞を胎児化し、腸型細胞系譜へ誘導する試みも行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)